ヨーロッパ危険情報

ヨーロッパはアジアやアメリカより危険は少ないと言われていますが、犯罪被害に遭われる方が後を絶ちません。しかし、ヨーロッパを300日以上旅してきた筆者に言わせれば、「ふつうに注意していれば犯罪被害に遭う可能性は日本と変わらない」です。

せっかくの旅の思い出を台無しにしないために、ヨーロッパ旅行で注意すべき点をまとめました。

☆危険な場所を特定しよう

まずは、外務省のHP⇒こちらへ

ヨーロッパにはまとまった危険地域はほとんどありませんが、都市ごとに近寄らないほうがいい場所はあります。例えば、アムステルダムの飾り窓地区(風俗街)。
出発前に必ずガイドブックやネットで、訪問する都市の危険な場所を個別にチェックしましょう。

☆田舎より大都市が危険

おおよその傾向ですが、犯罪発生件数は、田舎より大都市が多いです。夜間に人通りの少ない場所を避ける、混雑した鉄道やバスの車内でスリに気をつけるのは皆さんご存知かと思いますが、その他一般的に危ないスポットを挙げます。

危険スポット①:鉄道駅、バスターミナル

人混みに紛れてスリ、置き引き、ひったくりが発生しやすいです。緊迫感を持って、絶えず周囲を注意しましょう。ケータイを操作しながら歩くのはやめましょう。

Milano駅

大都市の主要駅の周辺も不審者がたむろしやすいので気をつけましょう。駅の正面は人通りが多いですが、駅の左右は怪しげな雰囲気がしている場所があります。例えば、ローマのテルミニ駅。安いホテルが集まる傾向がありますが、できれば避けたほうがよいでしょう。

危険スポット②:大規模ホテル

小規模のホテル、とりわけ、家族経営のホテルでは、フロントの係員が宿泊者を把握していることが多く、不審者が部屋に向かおうとしても、呼び止められます。ところが、大規模ホテルではそうはいきません。宿泊者が多いので、いちいち覚えてくれません。ロビーのホールが大きいうところもあり、不審者がするっとエレベータや部屋の並んだフロアに入り込めてしまいます。

危険スポット③:雑居ビルの一部を占めるホテルの入り口

大規模でなくても、雑居ビルの高層階にホテルのフロントがあるところは、建物の入り口を入ってフロントにたどり着くまでが要注意です。薄暗いところもあり、不審な人影があれば、フロントに電話して、迎えにきてもらう、もしくは、他の客が来るを待っていっしょに入る、など対策を取りましょう。

危険スポット④:夜間の地下鉄の連絡通路

車内では他の乗客がいるところに乗っていれば、まず襲われることはないでしょう。しかし、乗り換えの際の連絡通路は要注意です。

モスクワ地下鉄通路

ひったくり、銃刀で脅されて金品を強奪されるリスクがあります。10年くらい前、パリの地下鉄の通路で日本人女性がレイプされ、通行客は誰も助けようとしなかった事件がありました。

夜遅くホテルに戻る時は、泊るホテルを慎重に選びましょう。乗り換えがなく一本で帰れ、地下鉄出口からホテルに人通りの少ない道がないホテルを選びましょう。

☆タクシーに気をつけよう

日本で、流しのタクシーを手を挙げて止めて乗るのはふつうですが、海外では気軽にやらないほうがいいです。

日本でタクシー絡みのトラブルと言えば、乗客がドライバーを脅したり、料金踏み倒したりと、乗客が加害者になる場合がほとんどですが、海外では逆です。

料金ぼったくりがトラブルの大部分ですが、夜間、人けのない場所に連れて行って、身ぐるみはがれたり、レイプされることもありえます。

タクシーは密室であることをお忘れなく。特に、夜間、不案内な土地では、自分の指示した方向に走っているかわからないこともあります。タクシーに乗る時は、ホテルから、もしくは、空港や公共施設のタクシー乗り場からにしましょう。

☆日本語で話しかけてくる輩に注意

海外で日本語で話しかけられると、喜んで応対する方がいらっしゃいますが、相手をよく観察してからにしましょう。

判断できないのなら、「日本語で話しかけてくる輩は下心あり」として、相手にしないほうがいいです。特に、「おいしい店につれていってあげる」「道を案内しましょう」など、どこかに案内しようという誘いには絶対にのってはいけません。ほぼ100%犯罪やぼったくり狙いです。海外では断る勇気をもちましょう。

☆危険! サイフをヒップポケットに入れる

日本ではよく見かけますが、海外では、盗ってくださいと言っているようなものです。

☆危険! ケータイを見ながら歩く

これも日本ではよくありますが、海外ではひったくり被害に遭いやすい。特にiPhoneは中古市場で高く売れるからターゲットになりやすい。

ケータイを見たい時は、立ち止まり、建物に背をくっつけるか、ベンチなどに座って左右を確認しながらにしましょう。

☆危険! 列車の中の居眠り

列車の中で居眠りしている人がいるのは日本くらいでしょう。混んでいる近距離列車でどうしても我慢できない時は、荷物を両手で抱きしめ、前かがみになりましょう。長距離列車では比較的リスクは低いですが、寝込む時は常に荷物を自分の体に触れるようにしておきましょう。

☆要注意! クレジットカードでの支払い

支払う時は、カードを渡した相手の挙動を注視しましょう。所定の機械に通す以外の動作をしていないか見張るのです。飲食店、ショップなどでスキミングが発生しています。露天のショップでカード払いはやめたほうがいいです。

☆テロ対策

こちらへ

以上いかがでしたでしょうか。あまり用心しすぎ、緊張しすぎは旅をつまらなくしてしまいますが、要所要所で気を引き締めることは、楽しい旅を作るためには必須です。わたしたち日本人は世界一安全な国に住んでいるということをお忘れなく。

良い旅を!