ポレチュ:世界遺産の教会がある海辺のリゾート

ポレチュ(Porec)はクロアチアの海辺のリゾートタウン。

2019年7月、イタリアから高速船に乗って、イストラ半島の海辺のリゾートタウンをいくつか旅してきましたが、なかでも印象深かったのがポレチュでした。 Porec全景

☆遺跡をうまく利用している

中世の石造りの建物がポレチュの旧市街のいたる所に残っているのですが、それがそのまま住居になっていたり、カフェになっていたり。

中世の城壁の上が、住民が洗濯物を干していました。Porec城壁

海に向かった見張りの塔はカフェになっていました。窓がないシックな感じのバーから階段を上がって屋上テラスに出るとみごとな眺めでした。Porec見張り台カフェ

☆ポレチュの旧市街を歩く

ポレチュの旧市街はぐるっと歩いてまわっても30分くらいの小さな街です。港近くの海辺は、高級そうなホテルやマリーナに係留されたヨットなど、お金持ちのリゾートという感じですが、一本内に入ったメインストリートは、左右に中世の石造りの建物をそのまま利用したレストラン、カフェ、みやげ物店などが並び、夜遅くまでにぎやかです。Porecメインストリート

古代の建物の断片みたいでした。Porec遺跡の断片

まわりで走り回っているのは地元の子どもたちのようで、ポレチュの人たちの生活の中に自然と溶け込んでいるように見えました。

歩き疲れたら海辺のカフェでビールがうまい。Porecビール

かなり暑い日でしたが、のんびりできました。

☆モザイク画が残る世界遺産の聖堂

ポレチュを有名にしているのが、世界遺産のエウフラシウス聖堂の内部のモザイク画です。

こんな門をくぐって入ります。Porecエウフラシウス大聖堂入り口

入って右側に聖堂があります。Porecエウフラシウス大聖堂内部

8世紀、ビザンツ帝国の皇帝によって発布された聖像禁止令により、初期キリスト教の文化を示すモザイク画が破壊されましたが、エウフラシウス大聖堂のモザイク画は奇跡的に破壊を免れました。6世紀に描かれた当時のままの姿を現代に伝えるここのモザイク画は非常に貴重な存在です。

聖堂の反対側の鐘楼に登ると、眼下の赤茶の屋根の街並みと青い海を眺められます。Porec鐘楼からの眺め

☆ポレチュへの行き方

筆者はイタリアのトリエステから船で約2時間で行きました。

クロアチアの首都ザグレブからのバスが1日十数本ありますが、バスに乗る際は必ず所要時間を確認しましょう。短くて4時間で行きますが、長いと6時間以上かけて、いろんなところに寄っていきます。国内の長距離移動に鉄道が使われていないクロアチアでは、バスが短距離も長距離も合わせて、地元の人たちの日常の足になっているのです。

ポレチュに滞在して、イストラ半島のいろんな街をまわるのもおもしろいでしょう。バスが頻発しています。但し、かなり遅れることは覚悟しておいてください。長いことイタリアだったせいか、このあたりの人たちの時間感覚はイタリアっぽいように思います。