ブラジル観光と言うと、リオ、イグアスの滝、アマゾン川、パンタナールといった大自然系がメインにきますが、ちょっと目先を変えて、古い建物が残る、風情ある街歩きというのもあります。
オーロ・プレット(Ouro Preto)はミナス・ジェライス州の標高1000~1200mの山間部にある、世界遺産の街です。
オーロ・プレットは17-18世紀に金鉱を求めて移住してきた人たちが住み着いた街です。今は落ち着いた佇まいですが、当時はかなり人口も多く州都として栄えたそうです。 その名残で約20のバロック建築の教会が、起伏ある街のあちこちにあり、内部のファサードや祭壇の装飾が見事です。
2つの丘とその間の谷間に街が広がっていて、石畳の道の起伏は激しく、歩くのが少々疲れました。
観光地でもあり、筆者は安いポサーダ(民宿)に泊りましたが、こじゃれたリゾートホテルもあります。街を見渡すホテルのテラスから、丘のあちこちに教会が点々と見えます。
リオデジャネイロからの長距離バスもありますが、筆者は州都ベロ・オリゾンチからバスで約2時間で行きました。
街の中心から徒歩10分くらいのバスターミナルに着いたのが夜8時すぎ。周囲は真っ暗。治安の悪さが喧伝される国ですから、予約してある宿まで無事にたどり着けるか不安になりましたが、同じ方向に行く人の後ろ3mくらいにぴったりくっついて行きました。
オーロ・プレットの中心のチラデンチス広場に面して建つ教会がライトアップされていました。
これだけでもうれしくなります。夜9時すぎても人通りが絶えず、ここは夜でも危なくないんだとわかり、しばらく夜の街歩きを楽しみました。 昼間はこうなります。
フライトでの移動が中心となるブラジル観光では、最寄の空港からバスで3時間かかることで、訪れる人は多くはありませんが、ヨーロピアンな雰囲気のする教会を観て、初期の植民時代にヨーロッパから移り住んできた人たちに思いをはせてみてはいかがでしょうか。