ヨーロッパの街では、その街を代表する歴史的建造物 などがライトアップされ、昼間とはがらっと雰囲気が変わった夜景を楽しめるところが数多くあります。
筆者がこれまでのヨーロッパ旅行で観た美しい夜景のいくつかをご紹介します。
パリのノートルダム大聖堂。火災で今は見られなくなってしまいましたが、いつか甦ってほしい。
「百塔の街」と呼ばれる、チェコの首都プラハでは、闇夜にライトアップされた塔が浮かび上がります。
ローマにある古代の遺跡(フォロ・ロマーノ)は、春から夏にかけて、ナイトツアーで巡ることができます。古代に生きた人は見ることができなかった夜景です。
イスラム圏の街では、モスクのミナレットが闇夜に浮かび上がり、エキゾチックな夜景を楽しめます。これはボスニア・ヘルツェゴヴィナのモスタル。
街のランドマークとなる建物は、その街一番の繁華街近くにあることもあり、その周辺は夜遅くまで賑わいます。
ウィーンのシュテファン大聖堂が建つ広場に面したテラス席のレストランやソーセージとビールの屋台では、夜中近くまで夜景を眺めながら飲食する人が絶えません。昼間ほど混み合わないのがいいです。
建物を側面を使ったプロジェクションマッピングのショウやデモンストレーションが行われることもあります。これはローマのヴェネツィア広場に面した「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂」。
フランスのロワール地方の古城のひとつ、ブロワ城では、城の壁に映像が映し出され、バロック/ルネサンス音楽をバックに、お城にまつわる歴史が語られます。ここはパリから日帰りツアーで訪れる人が多いですが、この「音と光のスペクタクル」を観るにはブロワかその近くに泊る必要があります。
最近、日本では、インバウンド観光振興の問題点として、「夜のエンターテインメントが足りない」と言われるようになりましたが、ヨーロッパの観光で訪れる街では、ライトアップされた建物を観て歩くだけでも、十分なエンターテインメントになっています。
日本人観光客は、暗くなったらホテルに閉じこもってしまうことが多いですが、実にもったいないことです。
夜の治安はだいじょうぶなのか?と心配の向きもありますが、スリやひったくりに十分注意して、人気のない通りや建物に入り込まなければ問題ありません。
夜景を楽しむためには、街の中心街にホテルを取りましょう。部屋から夜景が眺められたら尚すてきです。↑のノートルダム大聖堂は、筆者が泊ったホテルの部屋からの眺めです。
春から秋にかけての気候が良い時の街歩きは快適ですが、ヨーロッパは日が長くて、夜景になるのは夜の9時、10時からです。
逆に、冬は夕方から夜景を楽しめます。日本からのフライトも安価で、クリスマスマーケット巡りと合わせた夜景歩きもいいでしょう。