キューバは社会主義国ということもあって、欧米の国々を旅する時とはいろいろと勝手が違います。個人で観光される方のために、旅のノウハウをまとめました。
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☆キューバへの行き方
キューバの玄関は首都ハバナ。
メキシコ、カナダ、バハマなどカリブ海のいくつかの島を経由して行くことになります。日本からの直行便が飛んでいるトロントかメキシコシティ経由が便利です。
例えば、最も速いエアカナダの場合、夕方、日本を発って約12時間でトロント到着、数時間の乗り継ぎの後、3時間半で同日の夜にハバナに着きます。帰りは、早朝、ハバナを発って、翌日の夕方、日本着です。(2016年夏ダイヤ)
時差は-14時間。
サマータイム実施時期は-13時間です。
マイアミなどアメリカからのハバナなどへの直行便が増えていますが、アメリカからキューバへの入国には様々な制限があり、観光目的には適しません。
フライトスケジュールは頻繁に変わりますので、最新状況をご確認ください。ハバナ空港にどこからのフライトがあるかをチェックし(⇒ハバナ空港)、その都市への日本からのフライトがハバナ行きフライトにうまく(時間/値段)接続できるかを調べるのです。
☆いつキューバに行くか?
キューバは日本と比べると年間通しての気温差が小さいです。乾期は11~4月、雨季が7~10月です。夏場の気温は東京より上がりませんが蒸し暑い。
ベストシーズンは乾期の11~4月と言えます。ただし、この期間は寒いヨーロッパやカナダから訪れる人が多く、ホテルが混んでいて値段も上がります。
ハリケーンがくる9,10月は避けたほうがいいでしょう。フライトがキャンセルになりかねませんから。
☆ハバナ空港から市内へ
「ハバナ空港から市内への公共交通機関はない」とガイド本に書いてあり、空港のインフォメーションでもそう言われます。
実際には路線バスがあるのですが(上記空港のHP参照)、乗り換えがある、外国人用通貨CUCが使えないなど、観光客にはハードルが高く、タクシー利用が無難です。
着いてからCUCを手にしなければならないのですが、筆者が行った時(2016年5月)は、空港の両替所には長蛇の列ができていたので、タクシーのドライバーと交渉してUSドルで払い、旧市街に着いてから両替しました。
☆キューバのホテル事情
☆が3つ以上ついたホテルと、HOSTAL、CASAと呼ばれる民宿があります。
ハバナで最も有名な、かつてヘミングウェイが定宿にしていたホテル・アンボス・ムンドス。☆4つで、入口のラウンジではバーがあって、ピアノの生演奏もやっている豪華ホテルです。
CASA、HOSTALといった看板がかかった民家がたくさんありますが、表示が小さいことが多く、よく見ないと、そこが宿泊施設であることがわかりません。
☆ハバナでどこに泊るか
ハバナの魅力のほとんどは旧市街にありますので、旧市街の中か徒歩圏がお薦めです。
大西洋に面した道路に沿って、リゾートホテルがいくつか建ち並びますが、旧市街まではバスかタクシーになります。バスは乗りこなすのが難しいので、海を眺めてのんびりしたい人以外にはお薦めできません。
新市街にある大型ホテルも、料金が安かったとしても、旧市街へのアクセスを考えるとお薦めできません。
☆キューバ国内の移動
バスかフライトになりますが、本数が少ないうえ、バスターミナル、空港が街の中心から離れている場合が多く不便です。
もっとも良い方法は、現地旅行会社にタクシーを手配してもらうことです。ホテル/民宿でピックアップしてくれ、移動先のホテル/民宿まで送ってくれます。(よほど街の中心から離れていない限り)
筆者はハバナからトリニダーに行く際、30CUC(≒¥3,400)でタクシーを使いました。ふつうの車のタクシーで、観光客4人で相乗りでした。同じ行程の個人客を複数集めて、タクシーやバスをオーダーメイドで手配しているわけです。
帰りは公共交通機関のバスを使い、バスは25CUCでしたが、ハバナのバスターミナルから旧市街までタクシー10CUCがかかってしまい、かえって割高でした。
キューバでは公共交通機関を使った自由旅行は、時間も費用もかかるので、やめたほうがいいと思います。
バラデロ、ビニャーレスなど大勢が訪れる場所へは、ハバナからほぼ毎日出ている観光バスツアーに参加するのがベストです。
キューバの主要都市間の高速道路はよく整備されています。ほぼ日本と同じと考えていいでしょう。但し、いなかの道は舗装されていても、凸凹が多く、ガタガタ揺れます。
☆現地の旅行会社をうまく使いましょう
公共交通機関があまり発達していないキューバでは、現地の旅行会社に旅のパーツの手配を頼むことが多くなります。出発前にネットで調べるといくつか出てきます。「地球の歩き方」には日本語対応ができる旅行会社がいくつか紹介されています。
筆者はハバナに着いてから↓の会社で、民宿の予約、トリニダへの移動、ビニャーレス渓谷1日ツアーを手配しました。
大きなホテルのフロント横に、旅行会社がカウンタを出していて、宿泊者でなくても、様々な手配を依頼できます。
会社によって手持ちの旅行パーツやネットワークに違いがあり、同じ会社でも店によって違いがあります。
☆ハバナ市内の交通
旧市街は歩いてまわれます。疲れたら人力タクシーの利用もいいでしょう。
新市街の革命広場や運河を挟んだカバーニャ要塞へは2階建ての市内観光バスの利用が便利です。1日内で乗り降り自由のシステムです。
☆出発前にツーリストカードを取得
キューバに入国するにはツーリストカードの取得が必要です。ビザみたいなものです。
東京東麻布のキューバ大使館領事部(⇒ここ)で取ります。営業終了間際でなければ即日交付されます。
旅行会社に取得代行を頼むこともできます。申請にあたって準備するもの等、詳しくは大使館のHPで確認してください。
☆お金はどうする?
キューバではクレジットカードが通じるところが限定されています。使えないもの思っておいたほうがいいです。したがってお金は現金でもっていき、現地でキューバの通貨CUCに両替することになります。
街の両替所(CADECA)の前にはいつも行列ができていますので、レートが同じであることを確認できれば、ホテルで両替したほうが早いです。
JPYもしっかり入ってますので、もっていく現金は円でだいじょうぶです。USドルだけは10%の手数料が取られます。
ひとつご注意。CUCを余して持ち帰っても、円、ドルなどに替えてくれるところはありませんので、両替しすぎないようにしましょう。
☆二重通貨制度
キューバの通貨は、外国人が使うCUCと、地元の人たちが使うCUPの2つが併存しています。CUCとCUPのレートは固定されています。CUCは「クック」と言います。
ホテル、みやげ物店、旅行会社など外国人しか使わないところの値段表示はすべてCUCです。地元の人たちが使うところは併記されていたり、CUPだけだったりします。「CUCではいくらか?」ときくと、たいてい実際のレートより高い金額が言われます。
同じものでも両通貨で開きがあります。地元向けに25CUP(≒¥28)の缶ビールが、CUC表示の店では1CUC(≒¥112)になったりします。*レートは2016年5月時点
観光客用の物価と地元民用の物価に差があるのは世界中どこでもあることですが、キューバでは2種類の通貨によって、かなり極端な差になっているのです。
☆キューバではネットが通じない
一部のホテル、レストランでWiFiが使えるところはあり、最近、整備が進んでいますが、基本的に使えないものと思っておいたほうがいいです。したがって、出発前の事前下調べが大切です。
☆言葉は?
旅行会社、☆が4つ以上ついたホテルでは英語が通じますが、民宿ではほとんど通じないところもあります。
タクシー、バスではほとんど通じません。スペイン語を片言でも身につけていたほうが楽しい旅ができるでしょう。
☆街歩きでは足元に気をつけて
キューバでは馬車が街中の移動手段、物資運搬手段になっています。そのため、いなかでは道に馬のフンが落ちていることがよくあります。ハバナでも時々みかけます。踏まないように気をつけましょう。
さて、いかがでしたか。この記事が皆さんの楽しいキューバ観光のお役にたてることを願ってやみません。良い旅を!
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