観光でも仕事でも訪れる方が多いパリですが、そのパリから日帰りで行ける別世界、プロヴァン(Provins)をご紹介します。
☆プロヴァンの街歩き
11~13世紀に交易都市として栄えたプロヴァンは、当時の石造建物の旧市街がそのまま残っています。「中世市場都市プロヴァン」として世界遺産にも登録されています。
レストラン、ホテル、店舗などに活用されている建物もありますが、表札があることからして個人の住居だったり、廃墟寸前に打ち捨てられている建物もあります。どこも観光のために手を入れた形跡がほとんど感じられず、中世にタイムスリップした感が味わえます。花の都パリの華やかさとは異質な別世界です。
狭い急な階段を登った先からは、足元の中世都市と、その周囲に広がる、のどかな田園風景を眺められます。
その隣にあるSaint-Quiriace Collegiate教会。
内部の装飾はかなり質素です。アーティストたちが時代を越えて、様々に手を加えたカテドラルとは違って、街が衰退するのに合わせて放置された感があります。
プロヴァンの中心、シャテル広場。テラスのレストランや土産物店が並びます。ここだけはちょっとだけ華やいだ雰囲気があります。
プロヴァンはヨーロッパの多くの中世都市と同じく、城壁に囲まれています。13世紀に完成した城壁の一部は遊歩道になっていて、城壁の上から街並みを眺められます。
プロヴァンの旧市街には中世の地下道が張り巡らされており、一部はギャラリーとして公開されています。これは当時の生活や市の様子を再現したもの。
☆パリからプロヴァンへの行き方
パリ東駅(Gare de l’Est)から1時間ごとに出ている列車に乗って1時間20分でプロヴァン駅に着きます。パリからプロヴァンはゾーン5料金が適用されます。片道11.4€ほどかかりますので、1日乗車券モビリス17.3€がお得です。(料金は2016年9月時点)
駅からプロヴァン旧市街の入り口までは徒歩で約15分、丘の上の中世が近づいてきます。バスで観光案内所があるサン・ジャン門と、旧市街の中心シャテル広場までバスで行くこともできます。
中世の街並みを利用して、中世時代の生活ぶりや戦いが楽しく分かる時代劇などのイベントがよく行われます。(公式HP⇒こちらへ)
パリ滞在が数日になると、たまに気分を変えたくなることがありませんか? そんな時はプロヴァンへ!