パヴィア修道院

パヴィア修道院(Certosa di Pavia)は、北イタリアのロンバルディア平野の田園地帯に忽然とそびえる大伽藍。

北イタリアの大都市ミラノは、観光でも仕事でも訪れる人が多いですが、ドゥオモなどの観光スポットは、年がら年中、観光客でごったがえしているので、少々疲れます。せっかくカトリックの長い歴史のあるイタリアに来たのだから、静かで厳かな場所で宗教的な気分に浸ってみたくなったら、パヴィア修道院がお薦めです。

パヴィア修道院は、ミラノの街の中心ドゥオモ広場から1時間足らずで行けます。

☆パヴィア修道院への行き方

ミラノの地下鉄3線またはFSのロゴレド駅(Milano Rogoredo)からパヴィア修道院の裏にある駅(Certosa di Pavia)まで所要19分です。30分ごとの運行です。

駅を降りると、のどかな平原の真っただ中。駅を出て左側に軽食が取れるバー以外、ショップもレストランもありません。パヴィア修道院周囲

この平原に浮かぶ島のような修道院が正面に見えます。駅から見て修道院の右側にまわりこみ、修道院の塀に沿って歩きます。パヴィア修道院への道

地球の歩き方には徒歩10分と記載がありますが、修道院の入り口まで、ふつうに歩いて20分はかかります。cof

ミラノ、パヴィアからバスで来ることもできます。

☆壮麗な大伽藍

入口をはいると中庭の向こうに巨大なファサードが現れます。パヴィア修道院ファサード

16世紀初めに完成した、ロンバルディア・ゴシック建築の代表作です。横からはこう見えます。パヴィア修道院ファサード横から

パヴィア修道院を訪れる楽しみのひとつは、この建築を愛でることにあります。

☆祈りの世界

ファサードを入ると内部は厳かな空気が充満する巨大な空間です。祭壇前の門までは自由に見学できます。門から先は、修道士のガイドに付いていきます。筆者が訪れた土曜の15時頃は30分くらいに1回の入場でした。パヴィア修道院祭壇

イタリア語の説明を聞きながら、祭壇、小回廊、大回廊を順に1時間弱の見学です。見学の最後にお礼の意味で寸志を渡します。5ユーロ札を渡している人が多いようでした。

庭を囲む小回廊。パヴィア修道院小回廊

広々とした大回廊。たくさん並ぶ個室は、修道僧の人たちの生活の場です。 パヴィア修道院大回廊

☆ご注意

パヴィア修道院に暮らす修道士たちは、今でも自給自足で戒律を守りながら神々へ祈りをささげる生活を送っています。祈りの世界の見学には、服装に気を使う必要があります。短パン、ミニスカート、ノースリーブは避けるべきかと思います。

教会に入れる時間は季節によって決まっています。HPであらかじめ確認しておきましょう。入場は閉館の30分前までとなっています。駅にロッカー、荷物預かりはありませんので、軽装でお出かけください。

(訪問日:2017年10月14日)