ブルガリア第2の都市、プロヴディフ(Plovdiv)は「6つの丘の町」と言われ、起伏に富んだ、おもしろい地形の街です。
プロヴディフの丘の上の旧市街には、古いかわいい建物が建ち並びます。石畳の迷路のような小道をさまよい歩くのがとても愉快です。 建物の中はアートの世界!
☆古代を感じる
プロヴディフ旧市街の丘の断崖に古代ローマ劇場の跡が残ります。舞台の背後に新市街を見下ろし、その向こうにロドピ山脈の絶景です。
ローマ時代より前の紀元前4世紀に築かれた要塞の跡、ネベット・テペ。眼下にプロヴディフの繁華街、その向こうに街を囲む3つの丘を見渡せます。夕暮れ時のこの景色は特に美しいとのことです。
☆19世紀の民族復興期の邸宅巡り
プロヴディフの丘の上の旧市街はまるでアップダウン付の迷路。石畳の道を歩くと、おもしろい建物が次から次へと現われ、旧市街まるごと博物館のようです。
19世紀、オスマントルコの支配下にあったブルガリアでは、民族主義が高まり、ついには独立に至るのですが、その頃に建てられたお金持ちの邸宅がプロヴディフの旧市街にはたくさん残っています。その多くはハウスミュージアムとして内部が公開されています。
ボヤジノフの家。元は19世紀のお医者さんのお宅でしたが、今は、ブルガリア現代画家ボヤジノフの絵画が展示されています。
ギャラリーもありますが、19世紀当時の住居の様子を知るにはここが一番でしょう。2階の広間で室内楽のコンサートが開かれることもあります。
アップダウンの激しいプロヴディフの旧市街ですが、歩き疲れたら、こんなかわいい中庭でひと休み。
☆教会でアートを味わう
旧市街の真ん中にある聖コンスタンティン・エレナ教会。外壁いっぱいにフレスコ画が描かれています。
☆イスラムもある
街の中心、リムスキ・スタディオン広場には、ローマ時代の競技場の跡が一部残っています。その横にある、ジュマイヤ・ジャーミアは、14世紀のオスマン朝初期の建物です。
☆現代のプロヴディフ
プロヴディフはブルガリア第2の都市だけあって、新市街は広く賑やかです。見本市も開かれることもあり、観光だけでなく、ビジネスでの訪問客も多い街です。
街の中心であり、旧市街への入り口にあたるリムスキ・スタディオン広場と南の中央広場を結ぶ約600mの歩行者天国のアレクサンデル・バテンベルク通りが街の目抜き通りです。
多くのショップ、レストランなどが建ち並び、夜遅くまで人通りが絶えません。
☆プロヴディフで泊る
宿泊施設はたくさんありますが、丘の上の旧市街か、なるべく旧市街近くに泊るのがお薦めです。ライトアップされた歴史的建造物を観ながらの夜のお散歩も楽しいです。
☆プロヴディフへのアクセス
首都ソフィアからバスまたは列車です。バスのほうが所要時間が短く(約2時間)、頻発しているので便利です。
ソフィアからのバスのほとんどはプロヴディフ中央駅近くのバスターミナル(アフトガーラ・ユク)に発着します。旧市街入口のリムスキ・スタディオン広場までは歩いて20分くらいです。
プロヴディフのバスターミナルは他に2つあり、そのうちのひとつアフトガーラ・セヴェルは旧市街を挟んでアフトガーラ・ユクとは反対の北側にあります。歩いては行けない距離なので、中央広場の横からバスになります。
自分の乗るバスがどのターミナルかを確認するようにしてください。
☆歴史的建造物、美術館内部の写真撮影
プロヴディフに限らずブルガリア全般ですが、歴史的建造物、美術館内部の写真撮影は原則禁止です。但し、場所によっては入場料に加えて別途料金を支払うことで、撮影が許されることがあります。その別途料金というのが、なんでも安いブルガリアの物価からするとちょっと高額です。入場料の倍額くらいが多いです。
では、皆さん、良い旅を!