コッツウォルズで美しいイギリスの田舎を味わう

ロンドン滞在の折には、1日を割いて美しいイングランドのいなかを訪ねてみてはいかがでしょうか。 ロンドンから西に200Kmほどのコッツウォルズ地方には、かわいい街や村が自然豊かな丘陵地帯に点在しています。

地元の人たちの努力のおかげで、古い建物や自然景観が良く保たれており、おとぎ話の世界のような街並みを楽しめます。

筆者がロンドンからの日帰りツアーで訪れたコッツウォルズの4つの街をご紹介します。

☆バーフォード(Burford)

大学街オックスフォードから西へ32km、バーフォードはコッツウォルズの南の玄関口です。中世には毛織物交易で栄えた街です。

のどかな田園風景の中の緩い斜面のメインストリートには、チューダー朝時代から変わらぬ古い建物が並びます。今はパブ、アンティークショップ、ホテル、レストランなどになっています。
Burford通り

脇道に入ってみると、パン屋兼喫茶店のテラス席でした。

BurfordInnerStreet

坂を下ると川にアーチ状の橋がかかっています。観光客がいる以外は500年前の人たちが見ていたのとそっくり同じ景色です。
Burford小川

天に届かんばかりの尖塔が印象的な教会(St. John Baptist)。

BurfordChurch

☆バイブリー(Bibury)

バイブリーはコッツウォルズ観光のハイライトと言っていいでしょう。BiburyArlingtonRow1

アーリントン・ロウ(Arlington Row)は石造りの屋根が印象的な、16世紀に建てられたコテージです。BiburyArlingtonRow2

ロンドンからの日帰りツアーの多くがランチに訪れるSwan Hotel。BiburySwanHotel

近くにマスの養殖所(Trout Farm)があって、併設のレストランで新鮮なマスを堪能できます。

☆ボートン・オン・ザ・ウォーター
(Bourton-on-the-Water)

すべてに調和がとれています。小川、石橋、石造りの街並み、緑の木々が美しくマッチしたボートン・オン・ザ・ウォーターは「コッツウォルズの小ベネチア」と呼ばれています。Bourton-on-the-Water1

小川に沿って散歩が気持ちいい。
Bourton-on-the-Water2

コッツウォルズ特有の「はちみつ色」の石灰石でできた古い建物の多くは、みやげもの店、レストランなどの観光客向けの施設になっています。Bourton-on-the-WaterShop

コッツウォルズの街や村は旅人にやさしい。見所がよくわかる案内地図が置かれています。Bourton-on-the-WaterMap

☆ストウ・オン・ザ・ウォルド
Stow-on-the Wold

交通の要衝に築かれた市場町です。アンティークショップが多いのがここの特徴です。街の中心、マーケット・スクエア。中世にはここで市が開かれたのでしょう。Stow1

パブの裏庭にイングリッシュガーデンのテラスがありました。StowGarden

時代を感じさせる古いホテル。イングランド最古と銘打ってます。StowHotel

コッツウォルズすべてに言えるのですが、街並みの保存が見事です。電線は皆無、看板は控えめで、はちみつ色の建物にうまく溶け込んでいます。戦後、古い街並みを壊してしまった日本とは大違いです。

かなり意識的に努力しないとここまで残せなかったでしょう。古い街並みを誇るべき遺産と考えるイングランドの文化をうらやましく思います。

☆ コッツウォルズへのアクセス

手軽に行くにはロンドンからの日帰りツアーです。複数のオペレーターが運行しています。日本語ガイドのツアーもあります。

ツアーは、朝8時頃にロンドンを出発してコッツウォルズの4つの村を訪れて、夕方6時から7時にロンドンに戻るのが多いです。

各所でフリータイムは設けられていますが、道路の混み具合によっては、短くなることもあります。

宿泊して、観光客がいなくなった朝夕にのんびり散策してみたい村や街がたくさんありますので、自力でまわりたいところですが、バス便が少ないのが難点です。それでも距離が短いところでタクシーを使えばなんとかまわれそうです。

旅の起点となるのはチェルトナム(Cheltenham)、オックスフォード(Oxford)などです。これらの街から出ている1日ツアーですと、ロンドン発では行かないようなところにも連れていってもらえることがあります。

皆さん、よい旅を!