南フランスのトゥールーズ(Toulouse)は、1998年のワールドカップに初出場したサッカー日本代表が初戦を戦った場所で、ビジネスではエアバスの本社がある街として知られています。
仕事やサッカー観戦でなくても、ふらっと訪れて散歩するだけでも、いろんなものに出会える魅力的な街ですので、ここでご紹介します。
☆バラ色の街
トゥールーズの大部分の建物は赤レンガ造りで、色はほぼ統一されています。この赤レンガが夕日を浴びてバラ色に輝く様子からトゥールーズは「バラ色の街」呼ばれています。
☆トゥールーズの中心、キャピトル広場
トゥールーズ市民が集う街の中心はキャピトル広場。そこに建つ市庁舎はトゥールーズ一番の観光スポットでもあります。
一年を通してさまざまなイベントが開催され、建物近くはテラスのカフェ、レストランになっていて、夜遅くまでにぎやかです。
内部はイベントがある時を除いて公開されています。まるで宮殿のような階段を登っていきます。
☆中世の豪商の邸宅(アセザ館)
16世紀の金持ち商人の邸宅が美術館として公開されています。豪華なインテリアと壁にたくさんかかっているヴェネツィア派の絵画がみごとです。
☆ジャコバン修道院
13世紀にゴシック様式で建てられた修道院です。高い天井と支える柱がヤシの木のように林立しています。
中庭をぐるっと囲む回廊の散歩が気持ちいい。建物の赤褐色と南仏の青空のコントラストが印象的です。
毎年9月にはピアノフェスティバルが開かれ、多くのクラシック音楽ファンが訪れます。コンサートは回廊の一角で行われ、中庭まで席が設けられます。
☆サン・セルナン・バジリカ聖堂
ロマネスク教会としてはフランス最大とのこと。空に突き抜ける高い塔が印象的。
トゥールーズはスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへ向かうキリスト教巡礼者の通り道にあり、多数の巡礼者を迎え入れるため、サン・セルナン・バジリカ聖堂の内部は巨大な空間です。
☆トゥールーズへのアクセス
パリからTGVで約5時間半です。トゥールーズ駅から歩いて15~20分でキャピトル広場です。地下鉄だと2駅。
パリから空路では約1時間20分。トゥールーズの空港から街の中心へはバスで約20分です。
☆トゥールーズのあるミディ・ピレネー地方
フランスの南西部、スペインとの国境近くはミディ・ピレネー地方と言われ、たくさんの魅力的な街や村があります。例えば、
・世界遺産の城塞都市:カルカッソンヌ
・祈りの街:ルルド(⇒こちらへ)
・丘の上の中世:コルド・シュル・シエル(⇒こちらへ)
・世界遺産の宗教都市:アルビ(⇒こちらへ)
筆者がこのあたりをバスで移動している時に、車窓から眺めて途中下車してみたいと思うかわいい村がいくつもありました。
ミディ・ピレネー地方は日本人にはあまり知られていませんが、コートダジュールやプロヴァンスに劣らないフランスのいなかの魅力たっぷりです。トゥールーズはこれらを訪れるゲートウェイとなっています。
パリから出かけて数泊するのもいいのですが、筆者は2016年、スペインからピレネー山脈を越えて、ミディ・ピレネーのいくつかの街、村を訪ねながら横断して北部のバスクに抜けるという旅をしました。日本人にはほとんど会いませんでした。
お薦めです!