北マケドニアの首都、スコピエ。
筆者は2017年5月に、このなんとも不思議な街を訪れました。東方キリスト正教、イスラム教の両宗教に、社会主義の遺物が混ざり合い、たくさんの彫像が鎮座しています。
☆スコピエの街全体を見渡す
城壁はところどころで途切れており、歩道の整備がされていないので、快適な散歩道とはいきませんが、ここからスコピエの街を見下ろすことができます。
ヴァルダル川にかかる石橋(カメン・モスト)の向こう側が新市街です。
☆イスラムのスコピエ
中世時代に長らくスコピエを支配したトルコの影響が感じられます。今も多くのトルコ系の住民が暮らしています。
旧市街の丘の上に建つモスク「ムスタファ・バシナ・ジャミーヤ」。城塞への入り口の向かいにあります。
旧市街入口近くのMurat Pashaモスク。夜はなんとも言えない風情があります。
☆東方正教のスコピエ
スコピエにはキリスト教の教会もいくつかあります。
これは聖スパス(Saint Saiviour)教会。
東方正教会の特徴であるイコノスタス(教会史上の出来事を画いた画像=イコンがはめこまれた壁)。
この壁を隔てて、手前は信者が集うエリア、向こうが聖職者が儀式を行う「至聖所」と呼ばれるエリアになります。ここの木彫はみごとです。
同じキリスト教でも、東方正教はカトリックやプロテスタントとはずいぶんと違います。ミサをのぞいてみるとよくわかります。密教の儀式みたいです。
☆社会主義の残滓
社会主義時代に建てられた、のっぺりして無機質な建物をスコピエのあちこちで見かけます。街の中心には巨大で威圧的な建物も。これは現在、考古学博物館として使われています。
☆彫像ワンダーランド
マケドニアは1991年、ユーゴスラビアから独立すると、首都スコピエに過去の偉人たちの巨大な彫像を作り始めました。
主役アレクサンダー大王は街の中心マケドニア広場に鎮座します。
街中いたるところ彫像だらけです。
これは宗教上の偉い人でしょうか。
とにかくおもしろい!
☆夜景が美しいスコピエ
スコピエの中心を流れるヴァルダル川やマケドニア広場の周辺は建物がライトアップされてきれいです。夜遅くまで人通りが絶えません。
☆スコピエのどこに泊るか
観光に力を入れているだけあって、多種多様な宿泊施設があります。夜も含めた街歩きのためには、マケドニア広場の周辺がお薦めです。
5つ☆の高級ホテルから安宿までいくつもあります。ビルの一部のフロアだけを宿泊施設にしているところは、入口を見つけにくいので、予約の時に確認しましょう。
おもしろそうなので泊ってみました。最初からホテル&レストランとして造られたそうです。1泊朝食付きで55€。甲板で川を渡る風を感じながら食事ができます。ひとつ下の階の船室はバーになっています。マケドニア広場から歩いて2分です。
コーランが流れるオリエンタルな雰囲気がお好みであれば、旧市街の中にも、数は多くないもののホテルがあります。
☆スコピエへのアクセス
北マケドニアへのアクセスについては
⇒こちらへ
スコピエの鉄道駅とバスターミナルはマケドニア広場から歩いて約20分です。荷物が重い時は路線バスを使ったほうがいいでしょう。
ただし、バス停の表示はキリル文字だけなので、目的地に向かう路線の番号をあらかじめホテルやツーリストインフォメーションできいておきましょう。
空港とスコピエの街の間はバスで約30分ですが、本数が少ないので、あらかじめ時刻表を確認しておく必要があります。スコピエ空港のHPに出ています。⇒こちらへ
この記事が東欧の不思議な街を楽しむ一助になってくれたらうれしいです。