大自然の奇跡、プリトヴィツェを歩く

クロアチアの世界遺産プリトヴィツェ(Plitvice)は大自然の奇跡。

緑の山々にかこまれたエメラルドグリーンの湖が階段状に連なり、その間を滝が流れ落ちる。このような場所は世界に例がないでしょう。プリトィヴィツェ1

湖畔に整備された遊歩道を歩くと、大自然まっただ中の気分を味わえます。 Plitivicka道

いちばん落差の大きいヴェリキ滝にむかう道。Plitivickaヴェリキ滝へ向かう道

滝壺すぐ近くまで来られます。ヴェリキ滝

案内標識はわかりやすく道に迷うことはありません。Plitvicka案内標識

滝の水しぶきを浴びながら歩くところもあります。Plitivicka水しぶきを浴びる道

軽食からレストランまで飲食施設も充実しています。

☆プリトヴィツェを歩くプランニング

入口で入場料を払って公園に入ります。2019年7月時点で250Kn(≒¥4200)でした。時期によって、入場時間によって安くなります。入口では地図をもらえます。

入口は2つあり、入口2(ザグレブからは遠いほう)には荷物預けがあります。ホテルは入口2のほうにあり、飲食施設も入口2のほうがたくさんあります。

公園内は広く、よほどの健脚でない限り、原則30分ごとに運行されているエコロジーバスと遊覧船を組み合わせたほうがいいでしょう。Plitivicka遊覧船

ピーク時間帯には長蛇の列ができますが、運行頻度を上げてくれることもあります。

ガイド本にはモデルコースが所要時間とともに紹介されていますが、所要時間はバスと船でどれだけ待たされるかによって大きく違ってくるので、あてにしないほうがいいでしょう。

公園西側(入口2から見て左手)が標高の高い上湖群、入口1に近いほうが下湖群です。

PlitivickaMap

(出典:Discoverplitvice.com)

時間が限られている方はどちらに行くか迷われるかもしれませんが、優美な滝が多く、遊歩道の高低差がより小さいのが上湖群、大自然のダイナミックさを味わえるのが下湖群です。

筆者が1日あればこんなプランにします。これで公園内の見どころをほぼすべてをまわれます。

入口2⇒(バス)⇒入口1⇒(歩き)⇒ヴェリキ滝⇒(歩き)⇒船乗り場P3⇒(船)⇒船乗り場P2⇒(歩き)⇒上湖群のバス乗り場ST3⇒(バス)⇒入口2

2019年7月に筆者が実際に行ったときは、ザグレブから11時に到着し、入場は12時、17:00のザダル行バスに乗らなければならなかったので、以前に歩いている上湖群は途中までにしてP2に戻りました。P2からP1(入口2)は短い船旅でした。

☆いつプリトヴィツェへ行くか

公園が7:00から20:00まで開いている夏季で、かつ、あまり暑すぎない時期がお薦めです。ほとんどが屋外なので、日差しが強く暑い日は歩くのがつらいです。ベストは春の終わりから初夏、夏の終わりから秋ということです。

いつからいつまでが夏季になるかは年によって変わりますので、プリトヴィツェ湖群国立公園の公式サイトでご確認ください。日本語はありませんが、必要な情報がすべてそろっています。

冬は開いている時間が短いうえに、積雪が多い日には公園が閉鎖されることもあります。雪が残っていると足元が危ないので、冬にプリトヴィツェへ出かけられるのはお薦めできません。

季節とともに時間帯も考慮したほうがいいでしょう。

プリトヴィツェはヨーロッパで人気の観光スポットなので、大勢の観光客が訪れます。入口からエコロジーバスに乗ろうとしても2時間待ちだったり、湖の遊覧船に長蛇の列ができたりします。

混んでいると、入場時間を制限されることもあります。11時前にチケットを買ったのに、入場は12時からといったことです。

待ち行列は午後の時間が遅くなるほど短くなりますので、正午ころ到着して、終バスまでいるか、近くに泊って朝いちで来て、混雑がピークに達する昼頃にランチを食べて帰るかが混雑を避けるコツです。帰りがザグレブであれば午後プランのほうが多く時間を取れます。

☆プリトヴィツェへの行き方

いちばん手軽に行くにはザグレブからの日帰りツアーです。ツアーに申し込んで、朝、所定の集合場所に行って、バスに乗れば片道2時間弱でプリトヴィツェまで連れていってくれます。

日帰りツアーの欠点は、観光客で混み合うピーク時間帯にプリトヴィツェを歩くことになることです。日によっては公園内を移動するバスや遊覧船が1時間以上待ちになることもあります。多くのツアーはザグレブ帰着時間が早めに設定されており、すいてくる午後の早い時間に帰りのバスに乗り込まなければなりません。

個人での行き方ですが、プリトヴィツェはスプリット、サダルなどのアドリア海沿いの街、または、首都ザグレブからのバスになります。

ザグレブからのバスは1日十数便あり、所要2時間~2時間半です。  ⇒バスの時刻表
複数のバス会社が運行してますので、往復チケットを買ってしまうと、帰りに乗るバスが限定されてしまうので要注意です。

ザグレブのバスターミナルは街の中心街から少し離れた場所にありますので、トラムの利用が便利です。
⇒ ザグレブのバスターミナル

プリトヴィツェにはバスターミナルはないので、2つある公園入口近くのバス停でバスを待ち、ドライバーからチケットを買って乗ります。

☆プリトヴィツェで泊るか?

プリトヴィツェには宿泊施設が数軒あるので、到着日に泊まると、翌朝、日帰り客が来ない早い時間から公園内を歩けるのが魅力です。

足腰に自信がない方、美しい大自然の中で長い時間のんびりしたい方も1泊して、2日に分けて歩くのもいいでしょう。

但し、暗くなってからのレジャー施設は何もないので、大自然に抱かれて寝る以外の楽しみは期待できません。

☆お薦めの行き方

筆者のお薦めは、クロアチア国内を移動する行程中にプリトヴィツェを組み込むことです。ザグレブなどの街から1日でプリトヴィツェを往復するのは時間の無駄でしょう。

プリトヴィツェはスプリット、サダルなどのアドリア海沿いの街と首都ザグレブの間にあるので、その間を移動する日を1日設けて、その日をプリトヴィツェ観光にあてるのです。

例えば、スプリット発7:00のバスでプリトヴィツェに10:30着。ザグレブに行く終バスの18:40までプリトヴィツェを楽しめます。前日がプリトヴィツェにより近いザダル泊であれば、出発時刻はさらに遅く、到着時間は早くできます。

前日にザグレブ泊であれば、ザグレブ発6:30のバスでプリトヴィツェに8:50着。まだすいている時間に歩き始め、激混みになる正午前後はランチを食べてのんびりし、17:00発のバスでザダルへ向かう。

どちらにしても当日は早起きが必要ですが、長い時間バスで過ごし、混み合うプリトヴィツェに短時間しかいられないよりいいと思います。

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