リヴィウ:EUを向くウクライナの古都

ウクライナ西部の中心都市リヴィウ(Lviv)。

ここは、石畳の道に古い建物が並ぶ、中欧の典型的な古い街。写真だけならドイツやフランスの街と見まがいます。世界遺産にもなっています。2012年6月、サッカーユーロ2012観戦の折に訪れました。

街の中心、市庁舎の塔の上からの眺め。Lviv全景

社会主義をやめた東欧のメジャーな都市で、急速に観光開発が進んで、街丸ごとテーマパークみたいになっているところがありますが、ここはまだ訪れる観光客が少なく、静かに落ち着いて、古き良きヨーロッパの情趣を味わえます。

市庁舎を取り巻くリノック広場。露天の店が軒を連ねます。Lviv広場by Mykhailo Liapin

かわいいパティオ。まわりは博物館でした。Lvivパティオ

オペラハウスと市庁舎。筆者が泊ったホテルの部屋からの眺めです。Lvivオペラハウス

筆者の訪れた翌年から内戦が続くウクライナですが、この国は東と西で、文化も言語も将来ビジョンも違うのです。

ロシア語を話す住民が多く、工業が発展した東部はロシア指向、ハプスブルクやポーランドの一部だった時代が長く、カトリック文化圏の西部は西欧の一部という意識が強く、EUに入りたくてしかたない。

リヴィウの街を歩いてみると、それがよくわかります。首都キエフと街の雰囲気が違う。東部の中心地ドネツクとはさらに異質です。

ウクライナでは高速鉄道はほとんどありませんので、アクセスは不便です。首都キエフからフライトで約1時間ですが、列車やバスだと8-9時間かかります。ポーランドのクラクフからも約9時間。

西欧のいくつかの都市(ウィーン、ミュンヘンなど)からは直行便が飛んでいますので、ウクライナ観光には到着をキエフにして、国内を列車やバスで移動して、帰国便出発地をリヴィウ(またはその逆)にすると便利です。