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こじんまりしたクロアチアの首都、ザグレブ

クロアチアの首都ザグレブは、クロアチア旅行の行き帰りに必ずと言っていいほど立ち寄るところです。

自由化後、成長著しい街ですが、観光地としてはそんなに見どころが多いわけではありません。とは言え、11世紀からの古い歴史を刻んできた街ですから、さらっとでも観ておきたいところはいくつかあります。

クロアチア旅行の最初か最後に、3~4時間でザグレブを観光するエッセンスをお伝えします。

☆街を俯瞰すると

ザグレブは丘の上の2つの旧市街、丘の下の近代的な街並みの3つからできています。

☆丘の下の新市街

ザグレブの中心イェラチッチ総督広場。Zagreb広場© 2015 クロアチア政府観光局[Author] : Mario Romulić & Dražen Stojčić

イェラチッチ総督広場

中央駅からのこの広場までの約1キロには、緑豊かな広場がつらなり、周辺に博物館、美術館が点在しています。気持ち良く歩けます。お急ぎの際はトラムで10分もかかりません。

広場に通じる大通りはにぎやかです。

Zagreb大通り

ライトアップされた国立劇場。昼間は一面黄色の外観が日の光を受けて鮮やかです。

Zagreb国立劇場

☆丘の上の旧市街①(ゴルニイ・グラード)

屋根のモザイクが印象的な聖マルコ教会。 Zagreb聖マルコ教会正面

丘の下を東西に延びるイリツァ通りからケーブルカーで登ります。階段もあります。

Zagrebケーブルカー

ケーブルカーを降りたところにあるロトゥルシャチャク塔からの眺め。Zagreb聖マルコ教会

もうひとつの丘、カプトル方面に向かって降りていく小道には風情ある建物が立ち並びます。Zagreb4

☆丘の上の旧市街②(カプトル)

ザグレブのシンボル、聖母被昇天大聖堂。 Zagreb1

 

Zagreb聖母被昇天大聖堂

内部は巨大で荘厳な空間です。

Zagreb教会内部

ここからイェラチッチ総督広場までは緩い下り坂になってます。

 ☆モデルプラン

空路到着⇒(バス)⇒バスターミナル⇒(トラム)⇒イェラチッチ総督広場⇒イリツァ通りを散策⇒(ケーブルカー)⇒聖マルコ教会⇒(徒歩)⇒石の門⇒(徒歩)⇒聖母被昇天大聖堂⇒(徒歩)⇒イェラチッチ総督広場

鉄道で到着の場合、駅はバスターミナルからイェラチッチ総督広場に向かう途中にあります。

これでおよそ3~4時間でしょうか。これに食事、ショッピングの時間が加わります。博物館を観るのもいいですね。

クロアチア旅行全体は⇒こちらへ

クロアチアの食事は⇒こちらへ

 

 

 

妖精が住む水の上の村、ラストケ

クロアチアでガイド本に載っていない美しい村をみつけました。ラストケ(Rastoke)は水の上の美しい村。妖精が住む村とも言われています。

☆ラストケの魅力

ところどころに小さな滝があって、そのうえに人の住む家屋が建っています。川と人の生活が絶妙に調和しています。Rastoke滝の上の家2

緑の木々に囲まれた水辺のカフェでのんびりしてみたい。Rastoke水の上のテラス

ラストケのメインストリートは100m足らず。Rastokeメインストリート

左右にテラスのカフェ、レストランや民宿。建物は花で飾られ、その間に緑の木々。

民宿がいくつかあります。ここに泊れば、朝、滝の流れ落ちる音で目覚めることになるでしょう。Rastoke民宿

村でいちばん落差の大きな滝。Rastoke大きな滝

緑に包まれたカフェ。オーナーの住居を兼ねているようでした。Rastokeカフェ

ラストケは深い森に囲まれています。廃墟になった昔の城塞が村を見下ろしています。Rastoke城塞

一部有料になっている公園がありますが、それ以外は自由に散策できます。ぐるっと歩いても10分もしないうちに村の端から端までまわれてしまうくらいの小さな村です。

☆ラストケへの行き方

ラストケはクロアチアの首都ザグレブから、クロアチア随一の観光地プリトヴィツェ(Plitvice)にむかう途中にあります。
地図

ザグレブのバスターミナルから、プリトヴィツェやその先のザダル(Zadar)に行くバスに乗って、スルニ(Slunj)で降ります。バスが通ってきた幹線道路を500mほど下っていくと、右手に観光案内所があります。

案内図をもらい、荷物を預かってくれるところはないかと尋ねると、ここに置いていってもいいということでした。観光案内所で荷物を預かってもらえることは多いですが、その時そこにいる担当者次第と言えます。Rastoke地図出典:Google Map

幹線道路から右に分かれる道を下って、幹線道路の下のトンネルを抜けるとラストケ村の入り口です。RastokeMap

右に折れて橋を渡った先が村のメインストリートです。ここを過ぎて橋を渡った先が絶好のビューポイント。Rastoke滝の上の家1

 ☆お薦め

村の中に滝があるのか、滝の上に人が住んでいるのか?
以前、プリトヴィツェに行った時にバスの車窓から滝の上に家屋があるのを見つけて、ここで降りたいと衝動的に思いました。その時はかないませんでしたが、次の機会(2019年6月)にラストケを訪れました。

日本でも最近人気急上昇のクロアチア観光でははずせないプリトヴィツェを訪れる際に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

プリトヴィツェは首都ザグレブからも、ザダル、スプリットなどのアドリア海沿いの街からも離れていますので、これらからプリトヴィツェに日帰りすると、プリトヴィツェに居られる時間が短くなってしまいますので、プリトヴィツェの前か後にラストケで1泊するというのもいいでしょう。ラストケとプリトヴィツェの間はバスで約30分です。

皆さん、良い旅を!

アドリア海沿いの美しい街をめぐる旅

アドリア海は地中海の一部でイタリア半島とバルカン半島に挟まれたエリアです。(⇒地図

アドリア海のイタリア半島側はまっすぐで平坦な海岸線が続くのに対して、バルカン半島側は湾や入り江が続き、大小の島々が陸近くに点在している複雑な地形をしています。
↓こんなのが典型的な海岸線です。海の先に見えるのは島です。クロアチア海岸線2

ここでは、湾や入り江のなかにたたずむ美しい街の数々をご紹介します。

☆ドブロヴニク(Dubrovnik)

アドリア海沿いで最もメジャーな観光地はドブロヴニクです。アドリア海の真珠と呼ばれ、ヨーロッパ有数のリゾート地として有名です。

青いアドリア海と赤茶色の屋根のコントラストが鮮やかです。街を取り巻く城壁が遊歩道になっていて、ゆっくり歩いて約1時間で1周できます。ドブロヴニーク全景

アドリア海を巡る旅の東の端になります。旅の始めか終点をここにするのがいいでしょう。ここにフライトで来て、西向きに旅する、もしくは、西のほうからここまで来て、ここからフライトして帰る。

夏場は観光客でごったがえします。ドブロヴニク大通り2

メジャーな観光地だけあって、案内サイトも複数あります。
ひとつ紹介しておきます
城塞、博物館などの入場無料、バスのフリーパスもついたドブロヴニクカードはぜひ購入されることをお薦めします。案内冊子も内容盛りだくさんです。

☆コルチュラ(Korčula)

半島に沿うように浮かぶ島の先端にあるコルチュラは、歴史的建造物でいっぱいの美しい街です。(⇒地図

アクセスはドブロヴニクからバスで約3時間半。1日1~2便。途中でバスごと船に積み込まれて海を渡ります。直通の高速船もあります。

スプリットからは船で2時間半~3時間。港は街の両側にあって、行先ごと便ごとに発着場所が異なります。

バスを降りて5分くらい歩くと旧市街。狭い路地に古い建物がぎっしり。わずかに開けた空間に街の中心、聖マルコ大聖堂が見えます。
コルチュラ細い路地

旧市街は端から端まで500m弱ですが、街の中心が丘になっていて、そこから三方の海に向かってなだらかな坂になっています。

聖マルコ大聖堂を眺めながら食事できるレストランがいくつもあります。コルチュラ大聖堂

塔の上からは歴史的建造物の赤茶色の屋根と青い海の眺めがすばらしい。コルチュラ屋根と海

海辺に城塞があるのはこの地方の海辺の街の特徴です。コルチュラ城壁

コルチュラに滞在の折は、旧市街の中に泊ることをお薦めします。 旧市街にただ一つだけのホテル(Hotel Korcula)は海辺にあって、旧市街の散策に便利です。

☆フヴァール(Hvar)

クロアチア国内ではリゾートアンランドと呼ばれているフヴァール島は、ハワイ、カプリなどと比べてリゾートっぽくない印象です。鄙びているのです。逆にいかにも観光地っていう派手な感じがないのが好ましく思えます。
⇒(地図

港から街の中心、聖ステパノ聖堂までがメインストリート。フヴァール街

街を見下ろす小高い丘には城塞があり、街と港を見下ろせます。

アクセスはコルチュラから船で2時間弱。
スプリットから島のスターリ・グラードまで船で1時間ちょっと。フヴァールまでは船の発着に合わせてバスが出ています。

☆スプリット(Split)

ドブロヴニク、プリトゥヴィツェと並ぶクロアチア観光の目玉です。 古代遺跡の中に現代人がふつうに暮らしている不思議な街です。SPLIT遺跡4
詳しくは⇒ こちらへ

☆トロギール(Trogir)

アドリア海沿いの街で中世の街並みが最もよく残るのがトロギール。世界遺産になっています。トロギール1

詳しくは⇒ こちらへ

☆シベニク(Šibenik)

クロアチアのアドリア海岸のほぼ中央に位置する古い街です。 その中心、聖ヤコブ大聖堂は世界遺産に指定されています。DownloadSamp(© 2015 クロアチア政府観光局) [Author] : Damir Fabijanić

ヴェネツィアが建てた聖ミカエル要塞からの絶景。なだらかな斜面に古い建物が密集しています。シベニク1

アクセスはスプリットからバスで2時間弱。

☆ザダル(Zadar)

アドリア海に沈む夕陽が美しい街として知られています。日没時刻には大勢の人たちが集まります。Zadarの夕陽

ローマ時代の円柱が残る広場の向こうに、9世紀のロマネスクの大聖堂と塔。Zadarフォーラム

シベニクからバスで1時間半くらいです。リエカからは5時間くらいかかりますが、入り組んだ入り江の変化に富んだ景色が楽しめます。

☆リエカ(Rijeka)

クロアチア最大の港町。イタリアとの国境から30kmくらいで、クロアチアの首都ザグレブよりイタリアの西端の街トリエステのほうが近くて、バスで2時間くらいです。Rijeka全景2
詳しくは⇒ こちらへ

☆アドリア海沿いを巡る交通手段

クロアチア国内の主要な交通手段はバスです。各街にバスターミナルがあり、簡単な食事がとれる店、荷物預けもあります。車両、乗り心地は日本の高速バスとほぼ同じです。長距離路線では休憩時間もあり、景色が良いところだとラッキーです。車内でWiFiが使えるバスもあります。
バスのタイムテーブル

船で心地よいアドリア海の風を感じながらの旅もいいです。アドリア海を渡る船

船のタイムテーブル

☆アドリア海沿いを巡るモデルプラン

ここでご紹介した街は離れているので、ひとつの街に滞在して日帰りで複数まわると移動時間ばかりになってしまいます。荷物を小さくして、移動しながら観光するのがお薦めです。

時間の制約がある方には、まずはずせないのがドブロヴニクとスプリットです。もうひとつ訪れる時間があるなら、トロギール、シベニク、ザダルのどれかひとつでしょう。

空路ドブロヴニクに降り立ち、スプリットともうひとつの街を巡って、イタリアに抜け、ヴェネチアから帰るというのがベストではないかと思います。またはその逆方向です。

☆アドリア海沿岸の歴史

このあたりはダルマチア地方と呼ばれ、中世の長い期間に渡って勢力下においていたのがヴェネチア共和国でした。

ヴェネチアはアドリア海沿岸の諸都市を勢力圏に置いておくためにあらゆる手を尽くし、特に、東から攻めてくるオスマントルコとは長い間、対峙しました。

トルコがバルカン半島の内陸部を領していたのに対して、沿岸部ダルマチア地方はヴェネチアの勢力圏、というのが中世の大部分の時期におけるバルカン半島の勢力分布でした。今、旅してみると、街の風景が内陸部と沿岸部では明らかに違うのがわかります。沿岸部にはイスラムの匂いが全くしないのです。

そんな歴史を感じなからの旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

イストラ半島でヨーロッパの歴史を感じる旅

イストラ半島を巡る旅をしてきました、と言うと、
それ、どこ? って何度もきかれました。
日本ではほとんど知られてませんからね。

地中海に突き出たイタリア半島の右横で、やはりアドリア海にちょこっと突き出ているのがイストラ半島です。
地図

イストラ半島は大部分がクロアチアですが、つけ根の一部がスロベニアとイタリアです。第二次大戦までは全部イタリアだったので、イタリア語が併記された標識をよく見かけました。イタリア語ではイストリア(Istria)半島となります。

古代ローマ、中世のベネチア共和国、近世のハプスブルク帝国と、ヨーロッパの歴史を彩る大国の痕跡を感じるイストラ半島の旅でした。(2019年7月)

☆トリエステ(イタリア)

イストラ半島を巡る旅のスタートはイタリア西端の街、トリエステ(Trieste)。イタリア領が海沿いにスロベニアに食い込んでいます。国境まで2Kmもありません。⇒地図

ヨーロッパの街はどこでも街の中心になる広場があって、住民の憩いの場になってますが、イストラ半島の海辺の街では、広場は海に面しています。

トリエステのウニタ・ディタリア広場は、海に開けた一方以外は重厚な石造りの古い建物に囲まれています。Triesteウニタディタリア広場

広場の真ん中に立ってみると、海風を感じながら、三方から歴史が覆いかぶさってくるようです。

そのうちのひとつが市庁舎。全体を外から照らすのではなく、建物の凹凸が浮かび上がるような細かなライトアップがみごとでした。Trieste市庁舎

サン・ジュストの丘からは、旧市街が見下せます。Trieste全景

トリエステはイストラ半島では最も大きな街です。18世紀からハプスブルク帝国の重要な港町として発展しましたから、港湾の施設は大型クルーズ船や貨物船が余裕で入れるくらい大規模です。

トリエステから船に乗って、イストラ半島を巡る旅が始まりました。観光船ではなくて、地元の人たちが日常の足として使っている船なので、景色を楽しめるオープンデッキの甲板がなかったのが残念でした。クロアチアに行く船

☆ピラン(スロベニア)

トリエステからの船は1時間ほどでピラン(Piran)に着きます。乗船する時にイミグレーションは通っているので、ノーチェックで降りられます。

筆者が泊ったホテルは、街の中心タルティーニエフ広場に面していました。部屋からは広場とその後ろの丘に建つ聖ユーリ教会が眺められました。Piranタルティーニエフ広場

さらに高いところからは城塞がピランの街と教会を見下ろします。Piran城壁

城塞から眺める、青い海と赤茶の屋根のコントラストは鮮やかで、いつまでも記憶にとどまりそうです。Piran全景

海辺から丘までは細い道が迷路のように入り組んでいます。散歩していると、いつの間にかもと来た道に戻ってしまうのがおもしろい。

☆ポレチュ(クロアチア)

ピランからさらに船で1時間弱でポレチュ(Porec)に着きます。Porec全景

モザイク画が残る世界遺産の教会がある街です。
こちらへ

☆モトブン(クロアチア)

いったん海沿いを離れ、イストラ半島の真ん中にある、中世で時が止まったような丘の上の街、モトブン(Motovun)を訪れました。Motovun全景

公共交通機関のバスが運行していない時期だったので、ポレチュから半日ツアーで行きました。
こちらへ 

 ☆ロビニュ(クロアチア)

ポレチュからバスで40~50分でロビニュ(Rovinj)に着きます。バスターミナルから旧市街の入り口まで、こんな景色を見ながら歩いて10分ほどです。Rovinj全景

青い海に中世の街が浮いているようです。このあたりにはテラスのカフェ、レストランが並んでいますので、これを眺めながらゆったりすることもできます。

丘の上から見るとこうなります。Rovinj丘の上から

ロビニュにも他のイストラ半島の街と同じように海に開けた広場(チトー元帥広場)があって、その一角に旧市街への入り口の門があります。Rovinj門

ここから丘の上の教会までは石畳の細い路地が入り組んで迷路のようです。道の上にも住居が張り出しています。中世の頃から狭いエリアに人が集まって住んでいたことがわかる造りです。Rovinj細い路地

丘まで登っていく途中に、石造りの古い建物の間から海が顔を出します。夕暮れ時で、地元の人たちがくつろいでいました。Rovinj建物の間から海

夜遅くまで店の多くはオープンしていて、人通りは絶えません。9時10時になっても子供連れが多いのが驚きです。家族で食事しているのもよく見かけました。Rovinj細い路地夜

バーに入って、地元産のワインを飲んで、ほろ酔い気分で夜の街を散策しました。

☆プーラ(クロアチア)

ロビニュからバスに乗って、イストラ半島の先っぽにあるプーラ(Pula)にむかいました。所要40~50分です。

プーラはイストラ半島の他の海辺の街とはちょっと違い、中世ベネチア共和国ではなく、古代ローマの香りがする街です。1世紀に建てられた円形劇場があります。Pula円形劇場

ローマのコロッセオを小さくしたような劇場で、保存状態が良く、今も夏場にはコンサート会場などとして使われています。 Pula円形劇場内部
ローマ時代のセルギウス門。 Pilaセルギウス門
この他にもローマ時代の名残が街のそこかしこに見られます。メインストリートに面した教会の回廊にこんな壁画がありました。Pulaローマ時代の壁画

街の中心フォーラム広場は、市庁舎などの古い建物に囲まれ、テラスのカフェが並ぶ、プーラで一番にぎやかなエリアです。ここの一角にあるアウグストゥス神殿はキリスト教化される前のローマ建築で、高い円柱がひときわ印象的です。Pula神殿

城塞が街を見下ろします。Pula城

ここから見える景色も、他のイストラ半島の街と同様にみごとです。登ったところに生ビールを売っているバーがあったので、飲みながら城塞を歩きまわることができました。

☆イストラ半島への行き方

観光ガイド本やネットの記事には、クロアチアの首都ザグレブから出かける話が載っていますが、実際にはイタリアからのアクセスのほうが便利です。

筆者はトリエステから船で行きましたが、一大観光地ベネチアからもピラン、ポレチュ、ロビニュ、プーラなどへの船便はたくさんあります。

ザグレブからバスで出かける際は、所要時間にご注意ください。クロアチアのバスは複数の会社が運行しており、値段が異なるだけでなく、経路や停車場が異なり、それによってザグレブから同じ街に行く場合でも所要時間が大きく異なります。
クロアチアのバス時刻表

長距離を走るバス便では、遅れは頻発しますので、プランニングの際は時間の余裕をもっておくのも必要です。

国境をまたぐ場合、特に、クロアチアからEU域内のスロベニアに入る時のパスポートチェックが以前より格段に厳しくなり、乗客全員いったんバスを降ろされてパスポートコントロールを受けることもありますので、国境越えのバスは定刻通りに着かないと思っておいたほうがいいでしょう。

こういった多少の不便を忍んでも、イストラ半島の旅は魅力です。日本にはほとんど入ってきていないイストラ産ワインを飲みながら、ヨーロッパの歴史を感じる旅でした。

みなさんもいかがですか。

 

 

 

 

 

ポレチュ:世界遺産の教会がある海辺のリゾート

ポレチュ(Porec)はクロアチアの海辺のリゾートタウン。

2019年7月、イタリアから高速船に乗って、イストラ半島の海辺のリゾートタウンをいくつか旅してきましたが、なかでも印象深かったのがポレチュでした。 Porec全景

☆遺跡をうまく利用している

中世の石造りの建物がポレチュの旧市街のいたる所に残っているのですが、それがそのまま住居になっていたり、カフェになっていたり。

中世の城壁の上が、住民が洗濯物を干していました。Porec城壁

海に向かった見張りの塔はカフェになっていました。窓がないシックな感じのバーから階段を上がって屋上テラスに出るとみごとな眺めでした。Porec見張り台カフェ

☆ポレチュの旧市街を歩く

ポレチュの旧市街はぐるっと歩いてまわっても30分くらいの小さな街です。港近くの海辺は、高級そうなホテルやマリーナに係留されたヨットなど、お金持ちのリゾートという感じですが、一本内に入ったメインストリートは、左右に中世の石造りの建物をそのまま利用したレストラン、カフェ、みやげ物店などが並び、夜遅くまでにぎやかです。Porecメインストリート

古代の建物の断片みたいでした。Porec遺跡の断片

まわりで走り回っているのは地元の子どもたちのようで、ポレチュの人たちの生活の中に自然と溶け込んでいるように見えました。

歩き疲れたら海辺のカフェでビールがうまい。Porecビール

かなり暑い日でしたが、のんびりできました。

☆モザイク画が残る世界遺産の聖堂

ポレチュを有名にしているのが、世界遺産のエウフラシウス聖堂の内部のモザイク画です。

こんな門をくぐって入ります。Porecエウフラシウス大聖堂入り口

入って右側に聖堂があります。Porecエウフラシウス大聖堂内部

8世紀、ビザンツ帝国の皇帝によって発布された聖像禁止令により、初期キリスト教の文化を示すモザイク画が破壊されましたが、エウフラシウス大聖堂のモザイク画は奇跡的に破壊を免れました。6世紀に描かれた当時のままの姿を現代に伝えるここのモザイク画は非常に貴重な存在です。

聖堂の反対側の鐘楼に登ると、眼下の赤茶の屋根の街並みと青い海を眺められます。Porec鐘楼からの眺め

☆ポレチュへの行き方

筆者はイタリアのトリエステから船で約2時間で行きました。

クロアチアの首都ザグレブからのバスが1日十数本ありますが、バスに乗る際は必ず所要時間を確認しましょう。短くて4時間で行きますが、長いと6時間以上かけて、いろんなところに寄っていきます。国内の長距離移動に鉄道が使われていないクロアチアでは、バスが短距離も長距離も合わせて、地元の人たちの日常の足になっているのです。

ポレチュに滞在して、イストラ半島のいろんな街をまわるのもおもしろいでしょう。バスが頻発しています。但し、かなり遅れることは覚悟しておいてください。長いことイタリアだったせいか、このあたりの人たちの時間感覚はイタリアっぽいように思います。

 

 

 

 

 

クロアチアの天空の村、モトブン

クロアチアの天空の村モトブン(Motovun)。
2019年7月、トリュフの森とブドウ畑に囲まれた丘の上に、中世から時が止まったような建物が密集する不思議な世界を訪れました。(⇒地図

☆モトブンを歩く

丘の頂上にそびえる聖ステパノ教会。Motovun聖ステパノ教会

教会を取り巻く城壁の上をぐるっと歩いて一周することができます。Motovun城壁散歩道

丘の斜面に古い建物が建ち並ぶ。Motovun斜面の街並み

バスを降りて頂上に向かう村のメインストリート。建物は13~16世紀のままですが、今はレストランやみやげ物店になっています。Motovunメインストリート

開放的な青果店。Motovun青果店

門をくぐると見晴の良い広場に出ます。頂上の聖ステパノ教会のすぐ下で、ここが村の中心です。Motovun門とテラス

門に彫られた獅子の紋章は、ここが中世ベネチア共和国の支配下にあったことを示しています。Motovunベネチアの獅子

☆モトブンでワインを楽しむ

日本にはほとんど入ってきてませんが、モトブンがあるイストラ半島はワインの名産地として知られています。モトブンには地元産のワインを売る店、テイスティングさせてくれる店がいくつもあります。

そのひとつ、村の中心のテラスの広場にあるFakin。MotovunFakin

丘の周囲の景色を眺めながら飲むワインは最高です。Motovunワイン

☆モトブンでトリュフを楽しむ

モトブンがあるイストラ半島はトリュフの里としても知られています。モトブンを取り巻く森の中でトリュフ狩りができるツアーもあります。

モトブンの城壁から見下ろすリヴァデ(Livade)の村。小さな村ですが、トリュフ狩りの拠点になっています。Livade全景

トリュフの試食ができる店もあります。トリュフチョコなどのみやげ物も売っています。Livadeトリュフ

☆モトブンへの行き方

公共交通機関で行くのはかなり難しいです。

地球の歩き方には、ポレチュ(Porec)、ロヴィニュ(Rovinj)などの海沿いのリゾートタウンから直通バスがある旨書かれていましたが、実際に行ってみるとありませんでした。

クロアチアの首都ザグレブからは、近くの比較的大きな街パズィン(Pazin)までバスで行って、乗り換えてモトブンに行くという案内がされていることが多いですが、クロアチアのバスのサイト(⇒こちらへ)を検索しても、筆者が旅行している期間にはみつかりませんでした。

モトブンの観光案内所にメールで問い合わせたところ、学校が休みの時期はバスが少なくなるという返事がありましたが、少なくなるだけでなく、全くみつからなかったのです。

モトブンにあるホテル(Guesthouse Villa Marija)に問い合わせてパズィンから送迎してくれないかと頼んでみたところ、40€(≒¥5,000)と言われました。

そこで筆者はポレチュからのツアーで行きました。Motovunツアーバス

9:00にポレチュのバスターミナルを出発し、1時間弱でモトブンの丘の下に到着し、村の入り口に向かうシャトルバスに乗り換え。Motovunシャトルバス

ガイドの案内で頂上の聖ステパノ教会まで登り、50分ほど城壁を一周した後、フリータイムが1時間40分ありました。

その後、モトブンの丘のすぐ下にあるリヴァデ(Livade)でトリュフの試食&ワイン1杯。

同じ道を戻ってポレチュに13:40着。ツアー料金は280Kn(≒¥4,800)でした。

短時間の滞在ではあまりにもったいないモトブンですから、ぜひ1泊したいところです。丘の上にホテル、民宿は数軒あります。そのためには、レンタカーを借りるか、人数を集めてタクシーをチャーターすることが必要になります。

自転車という手もありますが、モトブンなどイストラ半島内部は丘を登ったり下りたりの連続ですので、かなりきつそうです。

モトブンは旅行ガイドにはほとんど紹介されていないため、日本から訪れる人は少ないですが、中世の街並み、村を取り巻く緑の森を丘を見下ろしながら飲むワインなど魅力たっぷりです。ぜひ多くの人に訪れてほしいと願って、この記事を書きました。

 

 

大自然の奇跡、プリトヴィツェを歩く

クロアチアの世界遺産プリトヴィツェ(Plitvice)は大自然の奇跡。

緑の山々にかこまれたエメラルドグリーンの湖が階段状に連なり、その間を滝が流れ落ちる。このような場所は世界に例がないでしょう。プリトィヴィツェ1

湖畔に整備された遊歩道を歩くと、大自然まっただ中の気分を味わえます。 Plitivicka道

いちばん落差の大きいヴェリキ滝にむかう道。Plitivickaヴェリキ滝へ向かう道

滝壺すぐ近くまで来られます。ヴェリキ滝

案内標識はわかりやすく道に迷うことはありません。Plitvicka案内標識

滝の水しぶきを浴びながら歩くところもあります。Plitivicka水しぶきを浴びる道

軽食からレストランまで飲食施設も充実しています。

☆プリトヴィツェを歩くプランニング

入口で入場料を払って公園に入ります。2019年7月時点で250Kn(≒¥4200)でした。時期によって、入場時間によって安くなります。入口では地図をもらえます。

入口は2つあり、入口2(ザグレブからは遠いほう)には荷物預けがあります。ホテルは入口2のほうにあり、飲食施設も入口2のほうがたくさんあります。

公園内は広く、よほどの健脚でない限り、原則30分ごとに運行されているエコロジーバスと遊覧船を組み合わせたほうがいいでしょう。Plitivicka遊覧船

ピーク時間帯には長蛇の列ができますが、運行頻度を上げてくれることもあります。

ガイド本にはモデルコースが所要時間とともに紹介されていますが、所要時間はバスと船でどれだけ待たされるかによって大きく違ってくるので、あてにしないほうがいいでしょう。

公園西側(入口2から見て左手)が標高の高い上湖群、入口1に近いほうが下湖群です。

PlitivickaMap

(出典:Discoverplitvice.com)

時間が限られている方はどちらに行くか迷われるかもしれませんが、優美な滝が多く、遊歩道の高低差がより小さいのが上湖群、大自然のダイナミックさを味わえるのが下湖群です。

筆者が1日あればこんなプランにします。これで公園内の見どころをほぼすべてをまわれます。

入口2⇒(バス)⇒入口1⇒(歩き)⇒ヴェリキ滝⇒(歩き)⇒船乗り場P3⇒(船)⇒船乗り場P2⇒(歩き)⇒上湖群のバス乗り場ST3⇒(バス)⇒入口2

2019年7月に筆者が実際に行ったときは、ザグレブから11時に到着し、入場は12時、17:00のザダル行バスに乗らなければならなかったので、以前に歩いている上湖群は途中までにしてP2に戻りました。P2からP1(入口2)は短い船旅でした。

☆いつプリトヴィツェへ行くか

公園が7:00から20:00まで開いている夏季で、かつ、あまり暑すぎない時期がお薦めです。ほとんどが屋外なので、日差しが強く暑い日は歩くのがつらいです。ベストは春の終わりから初夏、夏の終わりから秋ということです。

いつからいつまでが夏季になるかは年によって変わりますので、プリトヴィツェ湖群国立公園の公式サイトでご確認ください。日本語はありませんが、必要な情報がすべてそろっています。

冬は開いている時間が短いうえに、積雪が多い日には公園が閉鎖されることもあります。雪が残っていると足元が危ないので、冬にプリトヴィツェへ出かけられるのはお薦めできません。

季節とともに時間帯も考慮したほうがいいでしょう。

プリトヴィツェはヨーロッパで人気の観光スポットなので、大勢の観光客が訪れます。入口からエコロジーバスに乗ろうとしても2時間待ちだったり、湖の遊覧船に長蛇の列ができたりします。

混んでいると、入場時間を制限されることもあります。11時前にチケットを買ったのに、入場は12時からといったことです。

待ち行列は午後の時間が遅くなるほど短くなりますので、正午ころ到着して、終バスまでいるか、近くに泊って朝いちで来て、混雑がピークに達する昼頃にランチを食べて帰るかが混雑を避けるコツです。帰りがザグレブであれば午後プランのほうが多く時間を取れます。

☆プリトヴィツェへの行き方

いちばん手軽に行くにはザグレブからの日帰りツアーです。ツアーに申し込んで、朝、所定の集合場所に行って、バスに乗れば片道2時間弱でプリトヴィツェまで連れていってくれます。

日帰りツアーの欠点は、観光客で混み合うピーク時間帯にプリトヴィツェを歩くことになることです。日によっては公園内を移動するバスや遊覧船が1時間以上待ちになることもあります。多くのツアーはザグレブ帰着時間が早めに設定されており、すいてくる午後の早い時間に帰りのバスに乗り込まなければなりません。

個人での行き方ですが、プリトヴィツェはスプリット、サダルなどのアドリア海沿いの街、または、首都ザグレブからのバスになります。

ザグレブからのバスは1日十数便あり、所要2時間~2時間半です。  ⇒バスの時刻表
複数のバス会社が運行してますので、往復チケットを買ってしまうと、帰りに乗るバスが限定されてしまうので要注意です。

ザグレブのバスターミナルは街の中心街から少し離れた場所にありますので、トラムの利用が便利です。
⇒ ザグレブのバスターミナル

プリトヴィツェにはバスターミナルはないので、2つある公園入口近くのバス停でバスを待ち、ドライバーからチケットを買って乗ります。

☆プリトヴィツェで泊るか?

プリトヴィツェには宿泊施設が数軒あるので、到着日に泊まると、翌朝、日帰り客が来ない早い時間から公園内を歩けるのが魅力です。

足腰に自信がない方、美しい大自然の中で長い時間のんびりしたい方も1泊して、2日に分けて歩くのもいいでしょう。

但し、暗くなってからのレジャー施設は何もないので、大自然に抱かれて寝る以外の楽しみは期待できません。

☆お薦めの行き方

筆者のお薦めは、クロアチア国内を移動する行程中にプリトヴィツェを組み込むことです。ザグレブなどの街から1日でプリトヴィツェを往復するのは時間の無駄でしょう。

プリトヴィツェはスプリット、サダルなどのアドリア海沿いの街と首都ザグレブの間にあるので、その間を移動する日を1日設けて、その日をプリトヴィツェ観光にあてるのです。

例えば、スプリット発7:00のバスでプリトヴィツェに10:30着。ザグレブに行く終バスの18:40までプリトヴィツェを楽しめます。前日がプリトヴィツェにより近いザダル泊であれば、出発時刻はさらに遅く、到着時間は早くできます。

前日にザグレブ泊であれば、ザグレブ発6:30のバスでプリトヴィツェに8:50着。まだすいている時間に歩き始め、激混みになる正午前後はランチを食べてのんびりし、17:00発のバスでザダルへ向かう。

どちらにしても当日は早起きが必要ですが、長い時間バスで過ごし、混み合うプリトヴィツェに短時間しかいられないよりいいと思います。

クロアチア全体の旅については⇒こちらへ

クロアチア個人旅行ガイド

最近、人気上昇中の観光地、クロアチアは旧ユーゴスラヴィアが分裂してできた国のひとつで、アドリア海をはさんでイタリアの反対側にあります。⇒地図

クロアチアは鄙びた雰囲気が残る一方で、建国以来、観光に力を入れていて、英語がよく通じ、WiFiの整備が進むなど、個人旅行しやすい国です。

ユーゴスラヴィアの時代から何度か訪れている筆者の経験から、クロアチアの魅力と個人旅行のコツをご紹介します。

1.クロアチアの魅力

はずせない観光スポットは次の3つです。

①アドリア海の真珠ドブロヴニクドブロヴニク全景

城壁に囲まれた中世の街並みがすばらしい。城壁の上をぐるっと歩くと、海の青と屋根の赤褐色の見事なコントラストを味わえます。ドブロヴニク街

ヨーロッパでは超人気のリゾートで、夏のメインストリートは観光客でごったがえします。

②大自然の奇跡プレトヴィツェ

湖が階段状に連なり、その間を滝が流れ落ちる。自然が織りなすダイナミックな風景の中を歩きます。ボートから楽しむこともできます。
(⇒詳しくはこちらへPlitivicka下湖全景

③古代と現代が同居する不思議な街スプリット

古代遺跡の上に現代の街があって、人が普通に暮らしている。世界中にここしかない珍しい街です。(⇒詳しくはこちらへスプリット

この3つ以外では、
アドリア海沿いに中世の雰囲気を残したすてきな街がいくつかあります。Rovinj全景

シベニク、トロギールなどは、ザグレブからドブロブニクに移動する途中にありますので、日程に合わせて1つ2つ立ち寄るだけでもいいでしょう。(詳しくは⇒こちらへ

旅の起点になるザグレブはこじんまりしたクロアチアの首都です。観るべきところはさほど多くないので、旅の最初か最後に半日か1日くらいで十分でしょう。

2. クロアチアへの行き方

日本からクロアチアへの直行便はありませんので、ヨーロッパ主要都市(ロンドン、パリ、フランクフルトなど)で乗継になります。

便数の多さ、価格を考えると中東(ドバイ、ドーハ)、イスタンブール経由で行くこともできます。2019年5月時点で行きはすべて夜行便で、深夜に日本を出発すると、翌日のお昼前後にザグレブに着きます。

1年を通してフライト数が最も多いのが首都ザグレブです。夏はドブロヴニクへのフライトも多くなりますが、ヨーロッパ屈指の観光地だけあって混み合い、したがって値段も高くなります。

クロアチアの西の国境の先はイタリアで、ベネチア、トリエステから船、バスでクロアチアに入ることもできます。

イタリアの西端トリエステからクロアチアのマリンリゾート、ポレチュ(Porec)まで昼の運行で、2時間弱で行きます。クロアチアに行く船

対岸のイタリアからアドリア海を船で渡るという行き方もあります。イタリアのバーリ、アンコーナからドブロヴニク、スプリット、サダル、リエカまで、ほとんどが夜行便です。

3.クロアチア国内の移動手段

主にバスです。クロアチアの鉄道は貨物輸送が中心で旅客ではほとんど使われません。ザグレブ⇔ドブロヴニクはフライトもあります。

主要幹線道路はきちっと舗装されていて、車窓からのながめを楽しみながら快適に移動できます。長距離になると途中で休憩してくれます。軽食喫茶があったり、売店で食べ物も買えます。

WiFiが使えるバスが増えています。WifiBus

アドリア海沿いを行く時には海側の席を取ることをお薦めします。車窓からの眺めがきれいです。

4.旅のプランニング

 クロアチアの観光スポット間の距離が離れているので、一都市に滞在して、そこを起点に複数の観光地を往復するというスタイルにはできません。

ドブロヴニクに到着し、国内を移動しながら観光して最後のザグレブから帰る、またはその逆がお薦めです。行きも帰りも同じ都市にすると移動距離が長くなり、バスに乗っている時間が長くなって、街を観光する時間が少なくなってしまいます。

これまでご紹介した観光地では路線バスがたくさんありますが、いなかの小さな村では、少ない、または、全くないこともあります。そんな時は近くの比較的大きな街からのツアーに参加するのも選択肢になります。

筆者は、イストラ半島内部のトリュフの森とブドウ畑に囲まれた中世の村モトブン(Motovun)へは、ポレチュ(Porec)からのツアーで行きました。Motovun全景

 

5.クロアチアで泊る

クロアチアの観光地では高級ホテルから民宿まで豊富にあります。観光地でない街では逆にホテルが少なく、当日探すと苦労することがあります。

日本で予約サイトや旅行会社で予約していってもいいですし、現地に着いてから観光案内所で、または、ホテルのフロントで直接きいてみてもいいです。

但し、観光客であふれる夏のアドリア海沿いの街(特にドブロヴニク)は予約必須です。

街中でときどき見かける民宿の看板。
「部屋あります」という意味です。民宿の看板

 

 

 

 

 

クロアチアの街はすべてコンパクトにできています。街の観光スポットをまわるのに地下鉄や路線バスを使うことはほとんどありません。

そこで、泊る場所は街の中心地にすることをお薦めします。どの街にも街のヘソのような広場がありますので、その近くがベストです。夜、ライトアップされた歴史的建造物を観にふらっと出かけられたり、早朝の観光客がいない時間に静寂の中で街歩きできるのが魅力です。Zadar夜

 

6. おいしいクロアチア

クロアチアの海岸部はベネチア共和国に領土だった期間が長く、内陸部はオスマントルコとハプスブルク帝国の勢力がせめぎ合ってきたことから、いくつかの文化的背景を持った料理が今も食べられています。

詳しくは⇒こちらへ

以上いかがでしたでしょうか。日に日に観光地化が進むクロアチアですから、鄙びた雰囲気を味わいたいなら、お早めにお出かけになることをお薦めします。