ブラジルを代表する都市、リオデジャネイロ。
ブラジル最大の都市サンパウロがビジネスの街であるのに対して、第二の都市リオデジャネイロは、青い海、ビーチ、その周囲の奇岩が織り成す不思議な景観が魅力の観光都市です。
2014年にはサッカーワールドカップの開催都市のひとつになり、2016年には夏のオリンピックも開かれましたので、テレビなどで目にされた方も多いでしょう。
日本からにパックツアーに入らず、個人でリオデジャネイロを観光される方のために、リオの楽しみ方をコンパクトにまとめました。
☆まずはコルコバードの丘で
リオ全体を見渡そう
街全体を見下ろすコルコバードの丘の頂に立つキリスト像はリオデジャネイロだけでなくブラジルのシンボルです。
人気の観光スポットだけあって、狭い頂はいつも混み合い、天気の良い日は満員電車状態になることもあります。
地図を片手にここから四方を眺めると、リオデジャネイロ全体をよく把握できます。
頂上の下にオープンテラスのバーがあって、180度の大パノラマを眺めながら飲食を楽しめます。
アクセスは麓のコスメ・ベーリョから登山電車が便利ですが、予約なしで行くと、2,3時間待たされることがあります。ネットなどで事前予約をお薦めします。筆者はガレオン空港の代理店で予約しました。ワゴン車を乗り継いで行くこともできます。
コスメ・ベーリョへは旧市街(セントロ)からバスが出ています。
☆リオを楽しむコツ
到着したら地図とバス・地下鉄路線図を入手しましょう。
エアコン付バス(フレスコン)が運行されるガレオン空港⇔旧市街(セントロ)⇔ボタフォゴ海岸⇔コパカバーナ海岸⇔イパネバ海岸がリオデジャネイロ観光の幹線ルートになります。このバスが走る通りは日によって変わることがありますので、観光案内所などでご確認ください。
また、バスは渋滞にはまることが多いので、旧市街⇔ボタフォゴ⇔コパカバーナは地下鉄が便利です。これに番号の付いた路線バスを組み合わせて街中を移動することになります。
☆人気のビーチリゾート、
コパカバーナ海岸
海沿いに高級ホテルが林立し、大勢の観光客で賑わっています。ビーチにはたくさんの露店の飲食店、みやげ物店などが並んでいます。
一方、内陸側に入ると庶民的な雰囲気になり、飲食も買い物も宿泊も値段がぐっと下がります。
☆イパネマ海岸
コパカバーナの西に連なるイパネマ海岸まで来ると、観光客をあまり見かけなくなります。
☆静かなボタフォゴ海岸
混雑に疲れたらここです。旧市街からコパカバーナにバスや地下鉄で向かう途中、入り組んだ湾の奥にあって、ボン・ジ・アスーカルの奇岩が見下ろしています。ここも観光客があまり来ないので、のんびりくつろげます。
☆もうひとつの展望台、
ボン・ジ・アスーカル
岩の頂の展望台です。ここからもリオデジャネイロの街の絶景が楽しめます。混み合いますが、コルコバードより頂が広いので、ゆったり景色を眺められます。
ロープウェイを乗り継いで登ります。ロープウェイ待ちの時間を見込んで、余裕をもってお出かけください。
ボン・ジ・アスーカルから望む夕日。夜景に移り変わっていく時間にここに居るのは至福のひとときです。
☆旧市街(セントロ)
近代的な大都市としてのリオデジャネイロの顔を見ることができます。今も州議会が開かれているチラデンチス宮殿には議会などが開催されていない時に入れます。
サン・アントニオ修道院などの古い建物も街のところどころに観られます。
☆日本からリオへのアクセス
リオデジャネイロはサンパウロと並んでブラジルのゲートウェイになっています。現在(2021年10月)そしてコロナ前も、日本からブラジルへの直行便はなく、どこかで乗り継いで行くことになります。
日本人観光客が最もよく使うのがアメリカ経由です。ニューヨーク、マイアミ、ロサンゼルスなどが経由地になります。
筆者はドイツのフランクフルト経由のルフトハンザで行きました。昼過ぎに日本発で同日夕方にフランクフルト着。3時間半待ちの乗り継ぎで翌朝早朝にリオ着でした。帰りは夜10時すぎにリオ発、翌日昼過ぎにフランクフルト着、3時間半待ちの乗り継ぎで翌日の正午過ぎに帰国しました。行きは所要28時間、帰りが所要25時間でした。
他に中東(ドバイなど)経由も可能です。
日本から見てリオデジャネイロはちょうど地球の裏側にありますので、どこを経由してもフライトしている時間は同じです。旅行される日に最も安く、かつ、乗り継ぎが1回で済むフライトを選ぶのがお薦めです。アメリカ経由にすると、乗り継ぎが2回になることが多く、時間がかかります。また、リオは夜の治安が良くないので、到着が夕方以降にならないようにするほうがよいでしょう。
☆リオの治安はどうか
楽しみいっぱいのリオデジャネイロですが、心配なのは治安です。危ない場所を事前に把握して近寄らないようにしましょう。
特に、ファベイラ(貧民街)には絶対に近づかないようにしてください。ファベイラ近くに行くバス路線もありますので、バス乗車の際は番号と路線図で行先を確認してください。セントロの北のエリアも危険ですので、近寄らないほうがいいでしょう。
コパカバーナ海岸の大通り沿いの治安は問題ありませんが、ビーチの波打ち際は通りから死角になり、犯罪が多発していますので、注意してください。
コルコバードの登山電車が混んでいるからといって、登山気分で山道を登ろうとは考えないほうがいいです。車の通りが多い山道ですが、脇の林に引きづりこまれると怖いです。
地下鉄は日本と同じような感覚で乗れますが、見まわしてみると、寝ている人、背中に荷物を背負っている人がいないのに気づきます。スリにはご用心を。
皆さん、安全には気をつけて良い旅を!