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趣味で27年間、ヨーロッパを中心に世界を旅してます。 数えてみたら約350日が旅の空の下でした。 2014年春、サラリーマンをやめて、 フリーランスの経営コンサルタントになり、 時間が自由になったのをいいことに、 半年で50日間、12か国を旅しました。 多くの人が自分だけのすてきな旅ができるように 情報をたくさん提供していきます。

ヨーロッパ弾丸ツアーのコツ、気軽に行こう!

ヨーロッパへの弾丸ツアーのお薦めです。

観光でヨーロッパ旅行するって、数か月前から計画して、休暇をとる根回しして、フライトやホテルの予約など綿密な準備するものだって思ってませんか?

ヨーロッパは遠くて、行き帰りに時間はかかりますが、そんなたいへんなものではないのです。

予定していた仕事が急遽延期になって、来週の月曜と火曜が空いたから、休みを取ってイタリアでおいしいものを食べてこよう! とか。

来週火曜が祝日だから月曜を休んで、ドイツのいなかの風情ある街を歩いてこよう、とか。

こんなヨーロッパ弾丸旅行では、4日あれば可能で、丸々3日間ヨーロッパに滞在できます。仕事を終えた日の夜行便で出発すれば、休暇初日の朝からヨーロッパに居られます。

金曜の夕方7時すぎまで仕事していても、土曜の午前中にはこんなところに居られます。プラハ城

土曜の朝食をパリのカフェで食べられます。Parisの朝食

休暇3日目の夜か4日目の早朝に帰国便に乗れば、休暇翌日の朝から出勤できます。

土日の前後に2日間の休暇を取ればいいのです。木金月火のいずれが祝日であれば、休暇取得は1日でOKです。こんなヨーロッパ弾丸旅行が可能になったのは

羽田発の夜行便

のおかげです。

今はコロナ対応の水際対策が厳しいために、フライトが減便されていますが、2020年1月時点でこれだけありました。
★エールフランス 23:50発→4:50パリ着
★JAL 2:45発→6:25ロンドン着
★ANA 0:55発→5:20フランクフルト着
★ANA 1:55発→6:00ウィーン着

着いた先で乗り継げば、ヨーロッパのたいていの街に午前中の早い時間に到着できます。例えば、ANAのフランクフルト乗継で、ローマには9:10、マドリッドには10:25、プラハには7:35などです。

仕事が終わって、家に帰って、シャワー浴びて、荷造りして、羽田に行けば、翌日午前中からヨーロッパのたいていの街で遊びまわれるのです。

上記のフライトの他に中東(ドバイ、ドーハ)経由もあって、上記のANA、JAL、AFより安価ですが、到着時刻が一部の東欧の街を除いてはお昼すぎになってしまいますので、ヨーロッパ弾丸旅行では使いにくいです。

☆帰国して即出勤もできる

出社時刻にもよりますが、弾丸旅行が終わった翌日早朝にヨーロッパから羽田に帰ってくるフライトもあって、羽田空港のシャワールームでさっぱりして、そのまま出勤もできます。

2020年1月時点でこれだけありした。
★JAL ロンドン9:35発→翌日6:25着
★ANA フランクフルト11:30発→翌日6:55着
★ANA ウィーン11:55発→翌日6:55着

スケジュール的にきつすぎて仕事に支障が出そうという方は前日(休暇最終日)の夜に帰って、自宅で一晩寝てから出勤のプランもありますが、この場合、現地出発時刻が休暇最終日の前日(4日間の弾丸旅行であれば3日目)の夜になります。例えば、
★JAL パリ19:00→翌日14:55着
★ANA ミュンヘン20:00発→翌日15:40着
★AF パリ23:20→翌日19:25着

羽田から出発して成田に帰ってくることもできますので、夕方着の場合は上記以外にも選択肢が増えます。夕方着いて即出勤しないので、アクセス不便な成田空港でもいいということです。

☆直前のフライト予約もできる

航空会社のサイトでは出発直前までフライト予約ができます。直前になるほど値段は上がる傾向にありますが、2、3日前でも空席があれば買えます。稀ですが1週間を切ってから値段が下がることもあります。
(国際線航空券のしくみは⇒こちらへ航空会社から予約確認メール

ヨーロッパ弾丸旅行で注意すべき点がひとつあります。

☆最低滞在日数にご注意

航空会社のほとんど(ここでご紹介したものも含め)は、割引運賃適用に現地の最低滞在日数を条件にしています。

例えば、金曜夜日付が変ってから出発して、現地を火曜朝に出発して帰国するのはOKですが、現地を月曜夜に出発しようとすると料金が大幅に跳ね上がってしまいます。割引価格で15万円弱の時期なら30万円以上になるくらいのイメージをお持ちください。

現地に4日間滞在することを割引の条件にしているからです。この場合、現地に土日月だけでなく火も滞在していなければならないということです。もしくは、金曜夜の日付が変らない時刻に出発するかです。言い換えると、行きのフライトに乗ってから最低3回、24時を越えなければならないということです。

最近、リーマントラベラーと称して、フルタイムで働きながら、超短期の海外旅行を頻繁に繰り返している人がいますが、これは、高額のフライト料金を払える財力があって可能になっているのです。

☆ホテル選びのコツ

ヨーロッパ弾丸旅行では時間を有効に使いたいものです。目的地に着いたらすぐにホテルに荷物を置いて観光に出かけたいですよね。

空港からタクシーでホテルに向かうという方以外は、空港アクセス列車やバスが発着する駅の近くのホテルを予約するのがコツです。例えば、
★ロンドンならヒースローエクスプレスが発着するパディントン駅近く
★ローマならレオナルドエクスプレスが発着するテルミニ駅近く
★パリならRER一本で行ける北駅かサンミッシェル付近

ヨーロッパの主要都市では、空港アクセスの起点となるエリアにホテルが密集していることが多いです。

☆荷物は小さく

弾丸旅行では持ち物は少なくて済みます。

行きのフライトでは荷物を預けないほうがいいでしょう。到着後、荷物が出てくるまで待つのは時間のムダです。ロストすると荷物を探している間に旅行が終わってしまいます。

各エアラインで機内持ち込みできる荷物のサイズと重量をおしえてくれますので、その範囲内に抑えましょう。

↓筆者は、国内で1泊旅行する時と同じリュックを使ってます。リュック2

☆滞在先は1つか2に絞る

弾丸旅行では現地の移動に時間をとられると満足度が下がってしまいます。あまり欲張らず観光する都市を絞るのがコツです。どうしても複数都市に行きたい場合は、到着と帰国を別都市にしましょう。例えば、

★ヴェネチアに着いて2日間観光し、2日目の夜にミラノに移動、3日目はミラノを観光し、ミラノから帰国する

★フランクフルトに着いて、ロマンティック街道をまわってミュンヘンから帰国する

☆計画を綿密に

ヨーロッパ弾丸ツアーでは現地での行動予定を綿密にしましょう。

美術館、教会などオープンしている時間が限られている場所から優先して訪れる時間を決めるのがコツです。また、目的地/施設のWebページでオープン時間を確認しておきましょう。ガイド本の記載から変わっていたり、臨時のクローズもあります。今日行って閉まってたけど、明日はもう帰国、なんて残念すぎます。

クローズ30分~1時間前に入場を締め切るところがあったり、入場までに長蛇の列で待つこともありますので、余裕あるプランニングが必要です。

ショッピングや街歩きは教会や美術館が開いていない早朝や夕方5~6時以降にすれば、より多くの観光スポットを訪れることができます。

お目当ての古代遺跡が臨時閉鎖中だった、現地鉄道がストで目的地にたどり着けなかった、マラソン大会で交通規制のために街歩きできなかった、といったガイド本に載っていないことが発生すると、悔しい思いをしますので、旅立つ前の情報収集は重要です。限られた場所、日数なので、調べる量は多くなりません。

訪れる街の公式の観光案内所のHPは参考になります。都市名+touristinformation で検索すると出てきます

旅行業界で添乗員さんたちが参考にしているサイトもあります。有名どころのピックアップですが、現地最新情報がわかります。 ⇒こちらへ

☆時差ボケ対策

フライトで眠れるかどうかは個人差ありますが、着いた日には絶対昼寝をしないのがコツです。帰国したら即日常の生活パタンに戻しましょう。ヨーロッパ弾丸旅行ではこのコツで時差ボケになりにくいです。

詳しくは⇒こちらへ

 ☆おしまいに

さて、いかがでしたでしょうか。ヨーロッパ弾丸ツアーはフライトのコストが割高に感じてしまうかもしれませんが、最近は時期を選べば10万円をちょっと超えるくらいで往復できることもあります。コツさえわかれば直前でも気楽にヨーロッパに遊びに行けるのです。

最近、女子一人の弾丸無茶旅を薦める本が話題になりましたが、ヨーロッパ弾丸ツアーは無茶だとは思いません。おっさんの筆者もサラリーマン時代には何度かやっていますが、時差ボケにならない分、身体的な負担は1週間や10日の旅とささほど変わらなかったという実感があります。

この記事が、忙しい皆さんが気軽にヨーロッパを楽しむ一助になることを願ってます。

 

 

 

 

 

 

ロシアワールドカップ観戦記

盛況のうちに幕を閉じた2018年、サッカー・ロシアワールドカップ。

ワールドカップは最高水準のサッカーを楽しめるだけでなく、世界各国から訪れるサッカーファンとも交流できる魅力的なイベントです。その国を肌感覚で知ることもできます。

筆者は4年ごとに居ても立ってもいられなくなり、ロシアワールドカップでは4都市を訪れ、4試合を観てきました。

6/30カザン (R16) フランスvsアルゼンチン
7/1モスクワ (R16) スペインvsロシア
7/3サンクトペテルブルク (R16) スイスvsスウェーデン
7/7ソチ (準々決勝) ロシアvsクロアチア

ワールドカップ開催中のロシアがどんな様子だったのかを筆者の視点でご紹介します。

☆サッカー・ワールドカップはお祭りです

サッカーのワールドカップは一種のお祭りです。スタジアムの席に座ってサッカー観戦するだけでなく、その前後の時間、開催都市の雰囲気も心浮き立つ楽しさです。閉ざされた官憲国家というイメージの強いロシアでも例外ではありませんでした。

スペインvsロシア戦の2時間前のスタジアム前の様子。ファンたちがチャントを歌ったりして友好ムードでした。Russiaお祭りムード1

ロシアvsクロアチア戦の試合前には、スタジアム前で民俗音楽の演奏が行われていました。Russiaお祭りムード2

開催都市は歓迎ムードいっぱいでした。 Russia歓迎

ワールドカップ史上最弱のホスト国と言われて、国民の期待が高くなかったロシア代表ですが、勝ち進むにつれて、ロシア人たちのボルテージは上がりました。Russiaロシア戦

ロシアがスペインに勝った夜、モスクワ中心部の噴水に飛び込むロシア人たち。Russia噴水に飛び込むロシア人

 ☆スタジアム内の様子

ピッチまでの距離を感じさせない、すばらしいスタジアムばかりでした。陸上トラックがないのがいいですね。

スタンドでは、応援するチームのチャンスの場面では立ち上がる観客が多く、こちらもそれに合わせて立ち上がります。Russia立ち上がるファン

アルゼンチンの同点ゴールの場面では、あちらこちらからビールの噴水が上がりました。喜びのあまり、飲みかけを周囲にぶちまけるのです。

案内係の人たちはカタコト英語でしたが、みなさん親切で、マナーの良くない人に注意するなど、観客が快適に観戦できるように気を配っていました。

場内ではお酒も飲めました。ビールは大きなカップにつがれ、ソフトドリンク類はキャップを抜いたペットボトル、大きなカップの提供でした。Russiaビール

☆ロシアという国

いまさらながらですが、ロシアは広い。
ロシアワールドカップの10の試合開催都市はヨーロッパ側に寄っていたとはいえ、都市間の距離は、電車やバスで簡単に移動できるものではありませんでした。Russia開催都市地図

(出典:FIFA)

例えば、首都モスクワから最も南に位置するソチ(Sochi)までは約1700kmで、列車で38~41時間です。飛行機で移動するしかなく、2時間20分のフライトでした。

そして、ロシアは個人客が旅しにくい国でもあります。専門の旅行会社を通して、滞在するホテルと現地移動の交通機関を予約して、それらを証明する書類をもらったうえで、大使館に出向いてビザを取得しなければならないという複雑かつ時間を要する手続きが必要です。

ところが・・・・・

☆ロシアワールドカップ・チケットとFAN ID

ワールドカップ期間中はこの手続きが大幅に簡略化されました。主催元FIFAのWebページでチケットを買うと、ロシア入国と試合観戦には「FAN ID」が必要と案内されます。

テレビで試合をご覧になった方は、スタンドの観客たちがみんな首からこんなものをぶら下げていたことにお気づきでしょう。dav

取得するのはとても簡単で、所定のWebページで氏名、パスポート番号などを入力し、写真をアップロードすると、自宅まで送料無料で送られてきました。

このFAN IDがロシア入国のビザ替わりになるとともに、これをぶら下げていることでロシア滞在中にさまざまな特典が受けられました。試合開催日は試合開催都市でバスや鉄道が無料で、開催都市間を移動する夜行寝台列車にも無料で乗れました。

寝台列車ではビュッフェ車両で軽食がとれ、酒類の販売もあって、長時間乗っていても快適でした。Russia Free Ride

筆者のロシア初日は、夜9時頃にカザン空港に到着でしたが、ボランティアの若者たちが市内までの無料バスの案内をしていました。Russiaカザンのボランティアさん

Russia空港からの送迎

☆異様に明るいおもてなし

スタジアムに着くと若い女性たちがハイタッチでお出迎え。Russiaハイタッチ1

スタジアムだけでなく、無料の夜行列車で到着したホームでも。「モスクワにいらっしゃいー!」Russiaハイタッチ2

開催都市の街中のあちこちにこんなブースやテーブルが設けられ、英語を話せる若者たち(約8割が女性)が、スタジアムへの行き方だけでなく、街の観光案内もしていました。Russia観光案内1

「この近くに大きいスーパーはありませんか」という筆者の質問にも的確に対応してくれました。

駅にもありました。到着した観客にホテルまでの行き方、スタジアムへのアクセスなどを説明していました。dig

ロシアという国のイメージを覆す、至れりつくせりでした。

☆予想以上の厳戒警備

ワールドカップはロシアの国の威信をかけた大イベントですから、厳戒態勢の中で行われることは予想していましたが、想像以上でした。

スタジアム入場の際の手荷物検査とボディーチェックは、今やどこの国のスタジアムでもありますが、開催都市のターミナル駅やすべての地下鉄駅に入るのにも厳格な検査が行われていました。駅舎とホームが分かれている駅では2回ありました。 Russia駅への検問

モスクワの中心「赤の広場」に通じるすべての道でも同様の検問が行われていました。Russia赤の広場への検問

美術館などの主だった観光スポットでも同様でした。かなりの待ち行列ができることもあり、想定通りの時間で行動できないこともありました。

☆ロシアワールドカップの大会運営

開幕戦と決勝戦が行われたモスクワのルジニキスタジアム。日本で言えば国立競技場みたいなところです。レーニン像が観客を出迎えます。Russiaレーニン

ルジニキスタジアムへのアクセスは地下鉄2駅(2線)とバス停1つに限定され、決められた以外の方向に行こうとするとすぐに制止されました。Russiaスタジアムへのアクセス

徒歩でアクセスできる他の駅もあったのですが、駅への入場はできず、スタジアムへの道路は完全に封鎖されていました。試合前後の短時間に大人数の観客を混乱なく移動させるためには、無秩序な人の動きは断固阻止するということです。

スタジアムの周囲の観客の動線を作るために柵を設けることが多いですが、ロシアワールドカップでは人垣を多用していました。これはカザンでの試合後の様子。動線からはみだす観客を警備員が押し留めていました。Russia動線作る人垣

☆言葉は通じたか

事前に聞いていた通り、ロシアでは英語はほとんど通じませんでした。予約サイトで英語対応OKになっている中級ホテルでも、スマホの翻訳ソフトを使った対応をされることがよくありました。

若いボランティアの人たちとは比較的コミュニケーションが取れましたが、人によってはカタコトということもよくありました。

レストラン、みやげもの店など観光客を相手にする人たちは、英単語は聞いて理解できるし、発することもできますが、まとまった文にして意志を伝えられない、こちらが言っている文も理解できないというのが平均的なところでした。

地元客しか行かないスーパーやレストランでは単語すら通じないことがほとんどでした。

ロシアを旅する外国人にとって最大のネックがキリル文字です。かなり心配してましたが、開催都市の公共交通機関はほぼすべて英語が併記されて、英語のアナウンスもがありました。

これはモスクワからサンクトペテルブルクに行く高速列車のチケットですが、ネットの英語ページで予約したためか、ほとんどに英語が併記されていました。Russiaキリル文字

☆物価の高騰はあったか

ワールドカップのような大きなイベントで懸念されるのが、宿泊施設、交通機関の料金高騰です。

筆者は試合のチケットを確保した直後にほぼすべての宿とフライトを押さえましたので、バカ高い料金を支払わずに済みました。

筆者が泊ったモスクワ、サンクトペテルブルク、カザン、ソチは比較的大きな都市で、ホテルは平均で通常料金の2倍程度でした。ロシアには1泊素泊まり1000~2000円のホステルがたくさんあり、大会で値上がりしても数千円で、試合日直前でも空きはありました。

一方、日本代表の試合が行われたサランスクなど、宿泊キャパが多くない地方都市に泊ろうとした人たちは相当苦労したようで、試合後ホテルにたどり着くまでバスで数時間かかった人もいたそうです。

フライトに関しては、モスクワと比較的小さい開催都市を結ぶ料金が試合の2~3か月前から数倍に高騰し、試合に向かうのに最適の時間帯ではそもそも席が取れない状況になっていました。

☆街中、関連グッズだらけ

街中がワールドカップTシャツを着た人であふれていたのは、これまで筆者が出かけたブラジル、ドイツ、日韓大会以上でした。公式ショップやみやげもの店だけでなくいろんなお店がワールドカップ関連グッズを売っていました。

自販機までありました。Russia関連グッズ自販機

とにかく楽しかったロシアワールドカップ現地観戦ですが、ロシアとロシア人に対する見方はかなり変わりました。

☆2022年のカタール大会は

2022年はカタールで異例の冬12月開催です。ロシア大会とは逆に狭い地域での開催になります。スタジアム間の距離は最大で75kmとのことで、1日2試合のはしご観戦もできるようです。どんな大会になるのか楽しみです。

 

ウクライナという国

連日、悲惨な映像を目にするウクライナ。
(2022年4月23日現在)

日本からはるか遠くですが、ウクライナがこの先どうなるかによって、周辺国と領土問題を抱える日本も大きな影響を受けます。

10年前にウクライナを旅行した経験をもとに、ウクライナはどんな国か、国の成り立ちも含めてご紹介します。

☆首都キーウ(キエフ)

ドニプロ川の中流に位置するウクライナ最大の都市で、政治・経済・社会・学術・交通の中心地です。日本から空路で入る時には、まずキエフに降り立つことになります。

大都市ですが、見どころは街の中心にかたまっています。

キエフの中心、独立広場。
ウクライナ情勢を伝えるニュースでは必ずと言ってよいほど、ここの写真や映像が使われます。キエフ独立広場

広場に面して建つホテルから撮ったものです。
キエフ独立広場ホテル2

2013-14年に親ロ派の政権を倒す政変の中心になった場所です。当局の発砲で大勢の人たちが亡くなりました。

キエフ最古の教会、ソフィア大聖堂の鐘楼からの風景。キエフ一番のビュースポットです。「聖ミハイルの黄金ドーム修道院」が見えます。
聖ソフィアの鐘楼からの眺め

キエフの街のあちこちで、屋根がとんがったロシア正教の教会を見かけます。

19世紀ロシアの作曲家ムソルグスキーの名作「展覧会の絵」で描いた「キエフの大門」は、みやげ物屋が軒を連ねる観光スポットになっています。
キエフの大門

昔、キエフ市街を取り囲む城壁が築かれ、その時の入り口がこの門でした。今はほとんど崩れかけているのを、周りをコンクリートの壁を作って支えています。

キエフで一番の見どころは「ペチェールスカ大修道院」。
東スラブ民族(ロシア、ベラルーシ、ウクライナ)の「心のふるさと」です。観光客だけでなく巡礼者たちもたくさん訪れます。日本で言えば伊勢神宮みたいなところです。ロシアがウクライナに執着する理由の一端がここでわかる気がします。ペチェールスカ大修道院

いかにも観光地っぽいところと、祈りの世界が混在している不思議な雰囲気です。昔から修道士たちが修行をしていた地下の洞窟はひんやりしていて、聖人になった多くの修道士たちのミイラが置かれています。

街の中心から地下鉄でアルセナーリナ駅まで行き、ここから歩いて20分くらいです。バスに乗ってもいい。

ウクライナの地下鉄の駅は、冷戦時代に核シェルターを兼ねていたため、ホームに降りるエスカレーターが異様に長い。

☆親ロ派の支配地域の中心、ドネツク

ウクライナの東部はロシア語を話す人が多く、親EU派が国の実権を握った後、2014年、分離独立を求めて抗議運動に立ち上がり、抑え込もうとするウクライナ政府軍と戦闘になりました。その結果、東部の2つの州の約半分はウクライナ政府の実効支配が及ばなくなり、ロシアの支援を得て半独立状態になっています。

旧ソ連時代から石炭が豊富に産する工業地帯でした。今もドネツクの周辺にはボタ山が残ります。採掘にあたった人の銅像は社会主義時代のものでしょう。
ドネツク炭田

筆者はヨーロッパの古い街を歩くのが大好きなのですが、ドネツクは殺風景で寒々とした感じの街並みで、写真を撮る気になれませんでした。いかにも工業都市といった趣です。

ドネツクは首都キエフから約700km(東京―岡山とほぼ同じ)で、筆者が訪れた2012年は高速鉄道が1日2便あって約7時間半かかりました。

☆西のEUを向くリヴィウ

ロシアっぽい、社会主義くさい東部のドネツクとは反対に、古き良きヨーロッパの風情が残るのが、西部の中心都市リヴィウです。

石畳の道に古い建物が並び、ドイツやオーストリアにあっても不思議ではない街並みです。中世には隣のポーランドと同じ国だったこともあり、その後、第一次世界大戦まではハプスブルク帝国の支配下にありました。
リヴィウ全景

こんなかわいい中庭もありました。
リヴィウの中庭

詳しくは⇒こちらへ

☆分断国家ウクライナ

日本での報道では、ロシアがNATOに入ろうとするウクライナの現政権を倒すために攻め込んだとされていますが、ここに至るまでの実態はそう単純ではありません。

ウクライナの公用語はウクライナ語ですが、ロシア語を母国語とする住民が東部を中心に多く住んでいて、EUよりロシアに親近感を感じています。国を挙げて西を向いているわけではないのです。ウクライナ語とロシア語はどちらもキリル文字を使い、日本人が聞いても区別がつきません。多くのウクライナ人はウクライナ語とロシア語のバイリンガルです。

旧ソ連が崩壊した時に、ウクライナは独立しました。この時に行われた住民投票では、ロシアに親近感を抱く住民が多数を占める地域も含むすべての地域が、ロシアではなく、新しくできたウクライナに帰属することを望みました。当時のロシアはすべてが混乱を極めていて、親近感はあっても「こいつらといっしょだと貧しいままだ」「新しい国には希望がありそうだ」くらいの思いだったでしょう。

その後のウクライナでは、親EU派と親ロシア派が交互に政権を担ってきました。2013-14年に騒乱を経て権力を握った親EU派が、EUやNATOへの加盟に向けて動き出すと、ロシアは親ロシア派の住民が多いクリミア半島に侵攻して強引に併合しました。

この頃のロシア経済は上向きで、生活水準は一時のどん底状態を抜け出てかなり良くなっていたため、ロシア人でなくウクライナ人であるメリットが相対的に薄れていました。そのため、クリミアで多数を占めるロシア系住民は、ロシア人になることを望み、ウクライナ政府は奪われた領土の奪回には動けませんでした。

そして、東部の2州では、親ロシア派が分離独立を求めて反乱を起こし内乱状態となりました。停戦はしましたが、ウクライナ国内に政府の実効支配が及ばない地域が残ることになりました。

☆ロシアにとってのウクライナ

スラブ民族が建てた最初の国が、9世紀から13世紀に栄えたキエフ大公国でした。キエフルーシーとも呼ばれています。ロシアもウクライナもこのキエフ大公国が文化的祖先です。そして、今のウクライナの地域がスラブ民族の居住する中心地帯だったのです。「ウクライナはロシアの高天原」と言った日本の政治家がいましたが、うまい例えですね。

ウクライナがNATOに入れば、ロシア人たちは自分たちの歴史の重要な部分が失われたような気になるのでしょう。ウクライナに自分たちを狙うミサイルが配備されるという軍事的な問題だけではなく、ロシア人たちの心の問題でもあるのです。

☆ウクライナにとってのロシア

民族的に同じルーツを持つとはいえ、複雑な思いがあるはずです。

全国民にロシアへの親近感はあるのでしょうが、旧ソ連の一部となって約70年、西側諸国が豊かになったのに比べて、貧しいままだったのは「ロシアと共にあったから」という思いがあります。1930年頃、ソ連の工業化のために穀物を供出させられ、数百万人が餓死したのも、今の反ロシアにつながっています。

ソ連崩壊後、旧東側の諸国がこぞってEU入りに向かったのと同じで、豊かになるためには西側へ行こうと思うのは当然と言えます。

☆ウクライナに行ってみよう

今はたいへんな時期ですが、コロナと戦争が終わって復興が進んだら、訪れてみたい魅力的な国でもあります。古き良きヨーロッパ、スラブ文化、社会主義の残滓が混在した不思議な世界を見ることができます。

日本から直行便が飛んでいるヨーロッパの主要都市からキエフに飛びます。安く行きたいなら中東経由もありです。

周辺国から陸路入ることもできますが、列車やバスが遅くて、そのうえ国境検問で長く留められるので、長時間かかります。筆者はリヴィウからポーランドのクラクフまで320kmを列車で移動しましたが、約8時間かかりました。バスでも同じくらいの所要時間でした。横浜から名古屋(JR鈍行で約6時間)とほぼ同じ距離です。

ともあれ、今は一刻も早く停戦して平和が戻ることを祈るしかありませんね。

一生に一度は行きたい、イグアスの滝

世界三大瀑布のひとつ、イグアスの滝を訪れて以来、一生に一度は行ってみましょう、と皆さんに薦めています。大自然の凄みを感じられます。

イグアスの滝はブラジルとアルゼンチンの国境にまたがっています。

両国それぞれにある有料の公園に入って、滝を観ることになります。公園入口は両国の拠点となる街からバスで30~40分です。

☆ブラジル側からイグアスの滝を観る

ビジターセンターでチケットを買います。現地通貨でもUSドルでも払えます。2階建てのバスに乗って20分ほどで滝の近くに着きます。

歩き始めるとすぐに野生のハナグマが群がってきます。エサを求めてかなりアグレッシブに食いついてきます。 イグアスハナグマ

遊歩道を歩きながら迫力満点の滝を楽しめます。
動画もあります。
イグアス全景

途中、滝の前まで張り出している橋があり、その先端では180度滝に囲まれ、すごい迫力です。イグアス滝の中

イグアス滝接近

イグアス防水着増水期には水しぶきを浴びますので防水着を着用しましょう。
公園内の売店で防水着も販売されていますが、自分の体格に合うものを持って行ったほうがきっちり防水できます。

 

目の前で滝が流れ落ちるところもあります。

イグアス滝壺

公園内には、メニュー豊富ながら高額なビュッフェレストランと、安価な軽食喫茶があります。

☆ボートに乗ってイグアスの滝壺に突入する

ブラジル側で、電動車に乗って亜熱帯雨林をドライブとウォーキングの後、ボートに乗って滝壺に突っ込むツアーがあります。イグアスボート1

防水着を着用してもかなり濡れます。 水着でボートに乗り込む人もいます。イグアスボートの乗客
アルゼンチン側にも同様のツアーがあります。

☆アルゼンチン側へ

アルゼンチン国旗ブラジル側の公園からアルゼンチン側の公園は川をはさんですぐ向こうに見えているのですが、直接行くことはできません。

 

 

ブラジル側の滝観光の拠点の街、フォス・ド・イグアスに行き、バスターミナルでアルゼンチン側のプエルト・イグアス行きに乗り替え、さらに滝公園行きのバスに乗り替えます。

イグアス国境検問

国境越えの時にはパスポートコントロールがあって、いったん降ろされ、次のバスを待たねばなりませんので、待ち時間にもよりますが、最低3時間を見込んでおく必要があります。

アルゼンチン側の公園もブラジル側と同じ要領でチケットを買います。公園内の移動はかわいいトロッコ電車になります。

電車を降りて展望橋を渡ると、イグアスの滝の大迫力を最も間近に感じられる「悪魔ののどぶえ」です。

遊歩道を歩くのもブラジル側と同じですが、ブラジル側より森の中を歩く距離が長く、その途中のところどころに滝を望めるビューポイントが点在しています。イグアスアルゼンチン側から

☆イグアスで泊る

ブラジル側の滝観光の拠点になるフォス・ド・イグアスの街中に様々なグレードの宿泊施設が整っています。街から滝までの道路沿いにはリゾート風のホテルが点在しています。イグアスホテル3

筆者が2014年7月に泊ったホテルは、 グレード若干低めのながら1泊¥4,600で朝食付き、部屋内にバス、トイレ、エアコン、テレビ付はかなり安く、空港からタクシーで5分。 公園入口まで徒歩約10分でした。 

アルゼンチン側の街、プエルト・イグアスにもホテルはあります。

☆イグアスの滝を観るにはいつがいいか

夏場11~3月が増水期で、水量が多く、ド迫力のイグアスの滝を味わえますが、遊歩道での接近が難しくなることもあります。

筆者が訪れた2014年7月は、季節外れの洪水のため、アルゼンチン側のトロッコ電車は途中までしか運行されておらず、「悪魔ののどぶえ」まで行けませんでした。

☆イグアスの滝への行き方

ブラジルのサンパウロ、リオデジャネイロなどから滝観光の拠点となる街フォス・ド・イグアスへフライトが頻発しています。

空港は、フォス・ド・イグアスと滝との間にあり、空港から滝に直行することもできます。

フォス・ド・イグアスへの長距離バスもありますが、長時間(サンパウロからだと約15時間)かかるので、時間の余裕ある人むけです。

アルゼンチンのブエノスアイレスからの空路、陸路のアクセスも可能です。

皆さん、良い旅を!

 

 

 

白夜のサンクトペテルブルク

ロシア第二の都市、サンクトペテルブルクは広いロシアの中でも最も西ヨーロッパ近くに位置しています。

白夜の季節は夜遅くまで、歴史を感じる堂々とした建築物に囲まれた街歩きを楽しめるとともに、美術や音楽にどっぷり浸れる魅力的な街です。

サンクトペテルブルクは水の都。
街の中心街を取り囲むように流れるネヴァ川と縦横にはりめぐらされた運河をクルーズ船が行き交います。ネヴァ川と船

サンクトペテルブルクの中心「冬の宮殿」はネヴァ川のほとりにどかっと建ってます。ネヴァ川と宮殿

今は大部分が「エルミタージュ美術館」となっていて、ロマノフ王朝と革命後の政府が収集した数多くの美術品を展示しています。エルミタージュ美術館展示室

元々が宮殿なので、内部の装飾など建物としても見どころたっぷりです。入っていきなり、ヨルダン階段の豪華絢爛さに圧倒されます。エルミタージュヨルダン階段

通路の側面、天井の装飾も見事です。sdr

空中庭園。エルミタージュ空中庭園

宮殿=エルミタージュ美術館の正面は広大な広場になっています。冬の宮殿広場

白夜の中のライトアップもすてきです。
(2018年7月4日の日没から約30分後)白夜の冬の宮殿広場

サンクトペテルブルク随一の観光スポットだけあって、観光客が集中します。入るのに長蛇の行列です。sdr

現地の観光業者さん曰く、「混んでいるのがイヤだったら、冬に来てください」。

エルミタージュ美術館からネヴァ川を挟んで向こう側にあるのが「ペトロパヴロフスク」要塞。ペトロパヴロフスク要塞

サンクトぺテルブルクをほぼ東西に走るネフスキー通りが街のメインストリート。歴史を感じさせる建物が建ち並びます。これはデパートや飲食店が入ったビル。ネフスキー通りデパート

夜は多くの建物がライトアップされます。白夜の季節は空が真っ暗になりません。 白夜のネフスキー通り

18世紀後半にサンクトペテルブルクを大きく発展させたエカテリーナ2世の像。背後の建物は劇場です。エカテリーナ2世像

夜になると幻想的。エカテリーナ2世像夜

「血の上の救世主教会」は20世紀初頭、ロシアの近代化を進めながら暗殺されたアレクサンドル2世の暗殺現場に建てられました。いかにもロシアって感じの教会建築です。血の上の救世主教会

カザン大聖堂は19世紀初頭の建築。ローマバチカンのサン・ピエトロ大聖堂みたいにしたかったそうで、ロシア正教の教会にしては珍しい長い回廊を左右に広げています。カザン大聖堂

白夜に浮かび上がるイサク聖堂。日没から約1時間半後の様子です。白夜のイサク聖堂

マリンスキー劇場のメインホールはヨーロッパ伝統の馬蹄形の造りです。連日、オペラやバレエが上演されます。マリンスキー劇場

サンクトペテルブルクは18世紀初めに荒れ果てた沼地だったところに一から人工的に作られた都市です。西ヨーロッパの主要都市(パリ、フィレンツェ、ローマなど)のような長い歴史があるわけではありませんが、どっしりした建築物に囲まれながら歩いていると、実際よりはるかに長い時の流れを感じます。

筆者は7月初旬の白夜の時期に訪れましたが、日没は10時30分頃で、メインストリートは夜中まで人通りが多く、バスや地下鉄も運行していて、薄暮の空にライトアップされた古い建物を観ながらの街歩きは愉快でした。

日本からサンクトペテルブルクへは西ヨーロッパ主要都市より近く、ロシアの玄関口モスクワだけでなく、直行便が1日2便飛んでいるヘルシンキから300kmで高速列車(所要約3時間)や船(所要13~15時間)でのアクセスが良いのでお薦めです。

 

 

 

カナダの美しい街で癒される:キングストン

キングストン(Kingston)は、カナダのオンタリオ湖畔の美しい街。

ビジネスでも観光でも、トロント、モントリオール、オタワなどのカナダ東部の大都市を訪れた際に、「いなかでのんびりしたい」という方にお薦めです。

この3大都市の間にあって2~3時間半で行けます。 18,19世紀のカナダ草創期の歴史をしのぶ建物が多く残り、郊外のセントローレンス川、リドー運河沿いにはのどかな景色が広がります。

☆カナダ草創期の歴史をしのぶ建物

街のシンボル、キングストン市庁舎。 湖畔にあり、前は公園になっています。観光案内所はこの公園にあります。キングストン市庁舎

今も業務で使われている内部を観て回れます。↓ステンドグラスが美しいメモリアルホール。 キングストン市庁舎メモリアルホール

夜はライトアップされて荘厳な感じです。 キングストン市庁舎夜

市庁舎の近くにあるセント・ジョージ英国国教会。ネオクラシック様式の堂々とした趣きです。キングストンセント・ジョージ英国国教会

こちらはセントメアリー・カテドラル。
ゴシック様式の影響がある建築です。キングストンセントメアリーカテドラル

内部のステンドグラスが美しい。キングストンセントメアリー内部

歴史的な建造物だけではなく、ふつうの民家も美しく整えられています。こんな家々が通りに並びます。キングストン美しい家

☆オンタリオ湖畔を散歩する

湖畔には散策路が整備され、のんびり散歩できます。これは19世紀半ばに建てられた海上防衛施設。今は博物館になっています。キングストンマニータワー

☆クラフトビールを飲む

カナダはその土地ごとの小規模な地ビール(クラフトビール)作りがさかんです。キングストンにも醸造所併設のパブがあります。市庁舎から歩いて3分くらいのところにある「キングストン・ブリューイング」。キングストンブリューイング

エール系が多いのはイギリスと同じですが、イギリスと違って、ちゃんと冷えています。瓶ではなくサーバーからつがれるのがうれしい。たくさんの種類のビールとともに地元の食材を使った料理も食べられます。1/2Pintのビール2杯と食事で¥3,000~4,000くらい。

☆セントローレンス川をクルーズ

セントローレンス川をクルーズ船で巡るのも楽しみです。キングストンクルーズ船

セントローレンス川は、川と言うより湖のようで、サウザンド・アイランズ(千の島々)と言われる小さな島が点在しています。

キングトン発の3時間クルーズでは、ガナノクェ近くの小島を巡ります。島まるごと家のような趣きの島もあります。

ガナノクエ小島の家

クルーズには乗船だけ/ビュッフェのランチ込の2つの料金があります。乗船だけでも売店で軽食と飲み物が買えます。カントリーミュージックの生演奏もあります。

☆キングストンで泊る

トロント、オタワ、モントリオールからの日帰りも可能で、これらの都市間を移動の途中に寄ることもできますが、短時間で名所だけ見学して帰るというより、数日滞在して、のんびりしたい街です。

宿泊は、街の中心の市庁舎の周辺をお薦めします。朝夕の湖畔の散歩が気持ちよく、ライトアップが美しい建物もこの近くです。いくつものリゾート風ホテルがあり、部屋から湖を眺められるホテルもあります。

☆キングストンへのアクセス

トロントからバスで約3時間。1日10便くらいあります。

鉄道なら2時間~2時間半。1日10便くらいあります。

オタワからバスで2時間45分、鉄道で約2時間。便数はトロントより少な目です。

鉄道のほうが若干早いですが、料金は高めです。

メガバスのサイト⇒こちらへ
グレイハウンドカナダ⇒こちらへ
VIA鉄道⇒こちらへ

鉄道駅もバスターミナルも街の中心から離れており、路線バスかタクシーを使うことになります。バスやタクシーに乗る時は行先を「ダウンタウン」または「シティホール」と言うようにしましょう。紛らわしいのですが、街の中心という意味で「シティセンター」と言うと、街の中心から離れたローカルバスターミナル「キングストン・センター」に行ってしまいます。

季節的には春から秋にかけてがいいでしょう。カナダでは短いですけど。冬は少々殺風景かもしれません。

さて、いかがでしたでしょうか。皆様のカナダ滞在の折に、この記事がお役に立てれば幸いです。

オーストリアのいなかの夏の音楽祭

ヨーロッパのいなかの教会や宮殿で、豪華な内部装飾に囲まれ、おいしいお酒を飲んで、ほろ酔い気分でクラシック音楽を聴く。夏の極楽です。

筆者は2019年7月、オーストリアに出かけました。

夏の間、ヨーロッパ各地で音楽祭が開かれます。音楽の都ウィーン、ザルツブルク音楽祭が有名ですが、超メジャーでお金がかかるところを避けて訪れたのが、オーストリア南部の音楽祭
・ケルンテンの夏
・シュティリアルテ
です。

筆者の旅行記とともに、ヨーロッパのいなかの音楽祭に出かけるコツをご紹介します。

☆ケルンテンの夏

オーストリア南部のケルンテン地方は、南のスロベニア、西のイタリアとの国境の近くにあります。低い山々が連なり、その間に湖が点在する、のどかな景色が広がります。

「ケルンテンの夏(Carinthischer Sommer)」音楽祭は毎年6月下旬から8月下旬にフィーラッハ(Villach)、オシアッハ(Ossiach)とその周辺で開かれる室内楽中心の音楽祭です。(⇒音楽祭HP

フィーラッハはオーストリア南部では大きな街ですが、そこからバスで40分ほどのオシアッハは湖畔の小さな村です。
オシアッハ全景

筆者はオシアッハの修道院でウィーンアカデミー管弦楽団のコンサートを聴きました。チケットは上から2番目のランクで45€(≒¥5,600)と、公的補助が出ずに高額になりがちな音楽祭としては安いほうです。

修道院は壁に囲まれ、壁には見張りの塔もあります。中世には城塞としての役割もあったのでしょう。Ossiach教会と城壁

コンサート前には湖畔をお散歩。歩き疲れたら地元産のビールを飲んで、ベンチに座ってのどかな景色を眺めてのんびり。Ossiach湖畔

ようやく日が沈みかける20:00にコンサートは始まりました。Ossiach湖

修道院の内部は、こんないなかによくぞここまで!と言いたくなるような絢爛豪華な装飾。Ossiach修道院内部

修道院ですからエアコンはなく、観客でいっぱいになるとかなり暑くなります。そのため、上着、ネクタイをしている男性は少なく、もともと軽装の女性ともども格式ばった雰囲気はありませんでした。

コンサートが終わった頃にようやく暗くなり、ひんやりしてきます。Ossiach修道院夜

フィーラッハに戻るバスはこの時間にはないので、オシアッハの村のはずれの個人経営のペンションに泊りました。

村の中のホテルは数軒だけですが、アパートメント、キャンプ場もあり、コンサートが長期滞在のメニューのひとつになっているようです。

「友の会」会員限定に開かれる開演前のパーティをのぞいてみると、話されている言葉はドイツ語が中心で、オーストリア国内の人たちが大部分のようでした。ザルツブルク音楽祭のような、いかにも「お上りさん」風の人はほとんどいませんでした。

☆シュティリアルテ音楽祭

シュティリアルテ(Styriarte)音楽祭はオーストリア第二の都市グラーツ(Graz)を中心に6-7月に開かれる音楽祭です。(⇒音楽祭HP)

この30年くらい、グラーツ出身の巨匠指揮者ニコラウス・アーノンクールが主催してきました。

グラーツの宮殿でのピアノトリオのコンサートはアーノンクールの遺影の前で演奏されました。 アーノンクールの遺影

まず筆者が出かけたのが、グラーツから約30Km離れた郊外のシュタインツ(Steinz)のお城の中の教会でのウィーンコンツェントゥスムジクスのコンサート。アーノンクールが手塩にかけた楽団です。

ネットでチケット(最安席で44€)とともに、音楽祭事務局が用意した往復送迎バスのチケット(13€)も買いました。

お城の脇に広い駐車場があり、客は送迎バスか車での来場でした。

到着するとお城の中庭でワインと軽食のおもてなし。チケット代に込みでした。Steinz城中庭

サウンドオブミュージックに出てきそうな民族衣装を着た人もいました。Steinz民族衣装

シュタインツ城の教会の内装も豪華でした。最後尾の席でしたが、テレビの中継の照明のおかげで装飾が鮮やかに見えました。Steinz教会内部

翌日は、グラーツ市内の18世紀に建てられたバロック様式の宮殿(Palais Attems)広間でのピアノトリオのコンサート。開演前のスパークリングワインと軽食も付いて66€(≒¥8,200)でした。Graz Palais Attems

暑いので宮殿の窓は一部開けられ、外から教会の鐘の音、鳥のさえずりが聞こえる中、ほろ酔い気分でハイドンを聴きました。Palais Attems内部

シュティリアルテ音楽祭の中心になっているグラーツは「グラーツの市街-歴史地区とエッゲンベルク城」として世界遺産に登録されている古い歴史を感じさせる街です。Grazの街

そこかしこの様々な建築様式の古い建物を見ながらの街歩きが楽しいところです。

☆いなかの音楽祭に出かけるプランニング

魅力いっぱいのいなかの音楽祭ですが、ウィーンなどの大都市やメジャーなザルツブルク音楽祭に出かけるのとは違った難しさがあります。

まず、チケットは音楽祭のHPで簡単に買えます。

問題は、コンサート会場までの足と宿泊場所です。

グラーツのような地域の中核都市なら宿泊施設は豊富にありますが、小さな村では宿泊施設は少ないので、近郊の比較的大きな街から出かけることになります。

ところが、オーストリアに限らずヨーロッパの大部分では、日本のように全国津々浦々まで公共交通機関が充実しているわけではありません。日に数便しかバスがなかったり、土日は運休といったことがよくあります。

事前の調べが重要になります。各都市の観光案内所のHPから地元の公共交通機関のHPへのリンクが貼られていることが多いです。その際は時刻表の運行日には注意してください。

複数人集まればタクシーをチャーターするのもいいでしょう。

音楽祭事務局が送迎バスを用意してくれる場合は早めにおさえましょう。コンサートのチケットよりも先に完売してしまうこともあります。

☆おしまいに

さて、今回、オーストリアのいなかに出かけて思ったのが、現地の人たちの休暇の豊かな使い方です。

大都市から離れた小さな村あるキャンプ場やアパートメントは長期滞在が前提となっています。家族や仲間と訪れ、昼はボート、登山、ランニングなどのアウトドアスポーツを思い思いに楽しみ、バーベキューなどの食事する施設も整っています。そして夜は宮殿や教会でのコンサート。

なんと豊かな夏の休暇の過ごし方でしょうか。夏休みが分散しているので、日本で毎年決まった時期にニュースになる帰省ラッシュや高速道路の渋滞とは無縁です。

日本もこんな国になってほしいと願うばかりですが、そうならないうちは、ちょっとピーク時期をはずして、ヨーロッパのいなかの夏の音楽祭に出かけてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

ミルフォードトラック:その魅力と歩き方

「世界で最も美しい散歩道」と言われる
ミルフォードトラック。

ニュージーランド南島の南西部、ミルフォードサウンドとテ・アナウ湖を結ぶ約53kmのトレッキングコースは感動の連続です。まず、その魅力をご紹介します。

1. 手つかずでスケールの大きな自然

自然環境保護のため、ミルフォードトラックへの入山者数は制限されており、手つかずの大自然がそのまま残っています。

氷河によって削られた深いU字谷の中を歩きます。Milford U字谷

崖を流れ落ちる滝は数知れず。Milfordサザーランドの滝

山道と並行して流れる川。
大規模な地滑りが発生したところでは、堰き止められて池になっています。Milford川

ミルフォードトラックの鳥たちは人慣れしていて、近くまで寄ってきます。Milford鳥

風に揺れる花。 Milford花

2. 上級クライマーでない、ふつうのハイカーでも歩ける

ミルフォードトラックの山道は整備されて歩きやすく、脇道に迷い込みやすいところには標識が立てられています。Milford分岐の標識

1マイルごとに、どのあたりかわかる標識は、周囲の木々に溶け込む色合いです。Milford標識

行程中のハイライトであるマッキンノン峠を越える道は緩やかなジグザグ道。600m登って900m下りますが、よじ登り感は全くありません。Milford登り道

足を踏み外したら、谷底まっさかさまの危険な場所はミルフォードトラックにはほとんどありません。峠の上のここくらい。Milford崖の上

難所には木の階段が架けられているところもあります。Milford下りの階段道

ミルフォードトラックでは安全には十分に配慮されています。

3. 悪天候でも景色を楽しめる

ミルフォードトラックのある地域は世界屈指の多雨地帯です。雨に降られる確率はかなり高いのですが、峠を除いては標高が高くないので、雨の日でも霧で周囲がまっ白になることがなく、景色を楽しめます。

霧に煙る滝も風情があります。雨で水量を増して迫力満点です。Milford雨の滝

雨が強いと道が川のようになり、膝まで水に浸かって歩くこともあります。Milford水浸しの道

4. ミルフォードトラックを歩くには

ミルフォードトラックへは個人で好きな時に訪れることはできません。以下の2つのいずれかに事前予約する必要があります。

ひとつは個人ウオーク(Independent Walk)。

3泊4日の決められた行程を個人で歩きます。食糧や装備はすべて自分で持ち歩きます。ロッジは簡素ですが、洗い場、コンロ、トイレはあります。2段ベッドにはマットレスは用意されており、寝袋を持参します。Milford個人ウオークの小屋

もうひとつはガイド付きウオーク(Guided Walk)。

1日につき50人までで、参加費は高額ですが、その値段にふさわしい、すばらしい体験ができます。2019-20シーズンは1NZ$=68円として、相部屋で約16万円、個室だとその約2割増です。

歩くのは実質3日で、山中のロッジに3泊し、4泊目はミルフォードサウンドのホテルです。

相部屋の様子です↓Milfordロッジ相部屋

歩いている時は、ガイドが先頭と最後尾について、安全には万全を期しています。ミルフォードトラックの魅力、行程中の個別の見どころなどいろいろな話を聞けます。ランチを食べるところでは、暖かい飲み物を用意してくれます。

増水した濁流を渡る時にはアシストも。Milford濁流アシスト

電話もネットもつながらない山奥ですが、ロッジの設備、食事はホテル並みです。

到着すると、入口にジュース、水、軽食、フルーツが用意されています。ロビーに入るとさらにたくさん。コーヒー、紅茶もあります。Milfordロッジ軽食

ラウンジでゆったりできます。バーもあって、有料ながら、地元のワイン、ビールも飲めます。Milfordロッジのラウンジ

ディナーは地元の食材を使ったコース料理です。メインは3種類から選べます。

前菜。Milford前菜

メイン。Milfordメイン

デザートも。Milfordデザート

さらにテーブルごとに大皿のサラダが出されます。

朝食はビュッフェ。パン、シリアル、卵、ベーコン、フルーツ、ヨーグルトが並びます。エッグベネディクトが出される日もあります。

朝食前に、テーブルに並べられた豊富な食材でランチのサンドイッチを作って持っていきます。Milfordランチ

最終日はミルフォードサウンドのクルーズ。Milfordミルフォードサウンドクルーズ

さまざまな国のトレッキング仲間と交流でき、まさに至れり尽くせりの4泊5日です。

ミルフォードトラックのガイド付きツアーの全行程詳細レポートは⇒こちらへ

5. ミルフォードトラックを歩く詳細ノウハウ

ガイド付きツアーでミルフォードトラックを歩く時のノウハウをお伝えします。

☆ツアー予約

主催者のUltimate Hikesのサイトに、出発日ごとの空き状況が表示されています。日本語対応もされています。必要情報を入力し、クレジットカードで支払いすれば予約完了です。

予約完了すると、全行程の詳細、準備、注意点が書かれた資料がメールで送られてきます。

日本の旅行会社が主催する、ツアー申込も含めたパックツアーに申し込むこともできますが、料金は割高です。

☆ツアー参加のための所要日数

4泊5日の行程ですが、ツアーの前日、出発地クイーンズタウンで行われる説明会で、ツアー全般の予定、注意点の説明があり、貸与品の受け取りもあるので、出席したほうがいいです。したがって、
休暇1日目:日本出発
休暇2日目:クイーンズタウン着、説明会
休暇3~7日目:ミルフォードトラック・ツアー
休暇8日目:早朝にクイーンズタウン発、夕方、帰国。
と、最低8日が必要です。

ツアー最終日にクイーンズタウンの空港で降ろしてもらって、そのままフライトで帰国、または、ニュージーランド国内の他の都市に移動するのは、帰りのバスが遅れるリスクを考えるとお薦めできません。

☆言葉の心配

日本人参加者が多い時は、いつもとは限りませんが、ガイドの一人が日本人になります。クイーンズタウンのUltimate Hikesでの出発前日の説明も日本語でやってもらえることがあります。

前日にもらえる行程や注意書きを書いた資料も日本語対応しています。Milfordナビゲーター

☆持ち物

ザックをしょって歩くことになりますので、なるべく軽くすることが肝要です。

出発前日の説明会で、主催者Ultimate Hikesがくれるビニールのバッグに不要なものを入れて、初日に預けると、4日目に宿泊するロッジまで運んでもらえます。ただし、容量に限りあり、スーツケースなど大きなものは入れられませんので、自分で対応しなければなりません。

出発地のクイーンズタウンで荷物預けを探すか、出発前日と最終日に同じホテルに泊まって、トレッキングに必要ない荷物を保管してもらうのがいいでしょう。

☆持ち物:衣類

各ロッジには洗濯用のシンクがあり、乾燥室は(4日目を除いて)強力で、ディナー前に洗濯して干しておけば、夜10時に電気が切れる前には乾きますので、多くの着替えを持ち運ぶ必要はありません。

歩いて汗をかき、雨に濡れる可能性が高いので、乾きやすい化学素材を選びましょう。綿素材はNGです。重ね着できる工夫も必要です。これらは一般的な登山の心得と同様ですが、天候が急変しやすいミルフォードトラックでは特に重要です。

1,2月の真夏でも、峠越えでは気温が0℃近くまで下がることがあり、台風並みの強風が吹く日もあります。

☆持ち物:ブーツとスリッパ

登山用ブーツは履きなれたもの持ってきましょう。水浸しになる可能性が高く、乾かしていると、上部が裂けることがありますので、あまり古いものはよくないでしょう。

ガイドさんによると、毎回1人はブーツが裂ける人がいて、テーピングの応急処置が必要になるそうです。

Milfordブーツ裂けた←こんなふうになる!

 

 

 

 

 

 

 

また、ブーツの底についた土はきれいに掃って持ってきましょう。ニュージーランド入国の際に税関でチェックされることがあります。

ロッジの中では登山ブーツは履けないルールになっていますので、上履きが必須です。床が濡れていることもありますので、布の薄いスリッパは不向きです。軽量かつ底が厚いものを選びましょう。

☆持ち物:雨具

ミルフォードトラックは世界屈指の多雨地帯ですので必須です。上半身に水が浸み込まないように、ザックと上半身を一体で覆える雨具がいいでしょう。

傘をさして歩けなくはありませんが、どしゃぶりになると役に立たなくなるのでお薦めできません。

ズボン、ブーツに上から雨が入らないようにする防水レッグカバーもあったほうがいいでしょう。

Ultimate Hikesで前日の説明会の時に無料で貸してもらえますが、自分に合うものを持って行ったほうがいいです。

☆持ち物:虫よけ

サンドフライという蚊のような小さな虫が、休憩時間で止まっていると、露出した肌に大量にくっついてきます。日本の蚊は振り払えば飛んでいきますが、サンドフライはくっついたまま離れようとしません。体質にもよりますが、さされるとかなりかゆい。しかも数日続くことが多い。

肌をなるべく露出させないことが肝要ですが、手などにはスプレーで手当てしておいたほうがいいでしょう。クイーンズタウンのUltimate Hikesの店でスプレーを売っていますが、自分に合ったものを持ってくるほうがいいでしょう。顔にもくっついてきますので、網のようなもので覆っている女性もいます。

☆持ち物:食べ物

山奥で売店もない、小腹がすいたらどうしよう、と考えてスナック菓子、バランス栄養食品などを持っていく必要はありません。

ロッジに到着すると軽食が用意されているので、ディナー前に空腹に悩むことはありません。夜、お腹がすきそうな人は、バナナやビスケットをキープしておけばいいでしょう。

☆持ち物:水筒

必須です。行程中、ミネラルウオーターは手に入りません。浄水器もありません。

初日はバスの中で飲む分を出発前に用意します。2日め以降は、朝、ロッジで適量を入れていきます。途中の休憩場所で、暖かい飲み物、ジュースも出してもらえますし、水の補給もできますので、たくさん入れていく必要はありません。

☆持ち物:懐中電灯

日が短くなる3~4月に参加する場合、暗くなってから歩くことに備えることを考える方もいらっしゃるでしょうが、朝早く出発する余裕のスケジュールで、アクシデントで他の参加者から遅れて一人で歩く場合でも、ガイドがフォローしてくれますから、基本的に不要でしょう。

ロッジでは22時~6時すぎまで電気がつきませんが、部屋に懐中電灯が常備されていますので不要です。スマホの電燈ソフトで十分です。

☆持ち物:トレッキングポール

Ultimate Hikesから有料(25NZ$)で借りられます。

☆持ち物:カメラ

雨に遭う可能性が高いので、カメラは防水機能があるものにしたほうがいいでしょう。メインのカメラの他に、軽めの防水カメラの2台持ちしている人もいます。

☆電話・ネットは使えない

初日にテ・アナウでランチを食べてから、5日目に同じ場所に戻るまで一切使えません。

☆保険

必ず日本出発前に入っておきましょう。

6. ミルフォードトラックへのアクセス

起点となるのが、ニュージーランド南島有数のリゾートタウン、クイーンズタウン(Queenstown)。Milford Queenstown

ガイド付きツアーの発着地です。

クイーンズタウンへは、日本からのフライトがあるオークランドから1日6~8便(夏季)のフライトがあり、所要1時間50分。クライストチャーチからは1日4~5便で、所要約1時間。オーストラリアからのフライトもあります。

空港から街の中心へは15分おきにバスが運行されており、所要30分くらいです。

クイーンズタウンのガイドは⇒こちらへ

さて、いかがでしたでしょうか。この記事が、これからミルフォードトラックを歩こうと計画されている方のお役に立てれば幸いです。