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趣味で27年間、ヨーロッパを中心に世界を旅してます。 数えてみたら約350日が旅の空の下でした。 2014年春、サラリーマンをやめて、 フリーランスの経営コンサルタントになり、 時間が自由になったのをいいことに、 半年で50日間、12か国を旅しました。 多くの人が自分だけのすてきな旅ができるように 情報をたくさん提供していきます。

ミルフォードトラックを歩いてきた(1,2日目)

「世界一美しい散歩道」と呼ばれるミルフォードトラック。

自然保護のため入山は厳しく管理制限されています。ここを歩く方法のひとつは、Ultimate Hikes社が運営するガイド付きのツアーに参加すること。筆者が2017年1月に参加したツアーの5日間をお伝えします。

なお、ミルフォードトラックを歩くノウハウは⇒こちらへ

出発前日

ツアーの出発は湖畔の美しい街、クイーンズタウン(Queenstown)。ニュージーランド南東随一のリゾートタウンです。Milford Queenstown

出発前日の夕方、街の中心にある「The Station」のUltimate Hikesで説明会が開かれます。(⇒地図

必要な人は、バックパック、雨具、シーツ(相部屋の場合)などを借りられます。山グッズの販売店も併設されています。

1日目

朝8:30に「The Station」に集合し、9:00にバスで出発。

テ・アナウ(Te Anau)まで約2時間半、山と湖の美しい景色の中を走ります。途中、ディナーのメインのチョイスを記入するシートがまわってきます。Milfordディナーメイン希望

テ・アナウのドライブインみたいなところで約40分、ビュッフェのランチ。Milford Te Anau

けっこう種類豊富です。Milford TeAnau Lunch

さらに30分ほど走り、テ・アナウ・ダウンズ(Te Anau Downs)へ。そこから船で約1時間、グレイド・ワーフ(Glade Warf)へ渡ります。Milfordテアナダウンズ乗船

これから歩くミルフォードの山々が迫ってきて、期待がふくらみます。Milford テ・アナウ湖

上陸時にはブーツの消毒です。自然環境を護るための管理は徹底しています。Milford消毒

トレッキング開始。Milfordウオーキング開始

1.6kmの平坦な道を20分くらいで歩くだけで、15時前にこの日の宿、グレード・ハウス(Glade House)に着きます。Milford Glade House

部屋に荷物を置いて、約1時間半、ガイドの案内で周囲の森の中をネイチャーウオークに出かけます。Milford Nature Walk

ガイドが、ミルフォードの地理、気候、植生、野鳥たちの生態などの話をしてくれます。このあたりの野鳥は人に慣れていて、近くに寄ってくることもあります。Milford鳥

1,2,3,4日目は、ディナーの前に、ガイドがスライド映写で、宿泊施設の設備、翌朝までのスケジュール、翌日歩くコースの説明をしてくれます。さらに、初日はディナーの後に、参加者の自己紹介タイムが設けられています。筆者が参加したツアーは参加者49人にガイドが4人でした。

2日目

朝はビュッフェのランチ。その前に、当日のランチの準備をします。テーブルに置かれた豊富な食材を使って、サンドイッチを作って持って行きます。この後の日も同様です。Milfordランチ

朝8時半、クリントン川にかかる吊り橋を渡って、トレッキングスタート。Milford Clinton River

この日は、多少の登りはあるものの、平坦な道を約16km歩きます。大部分は森の中。右手のクリントン川に近づいたり、離れたりがしばらく続きます。Milford2日目川沿いの道

木々の間から、切り立った崖と流れ落ちる滝が見えます。 Milford Hirere Fall

時折、開けた場所に出ます。 Milford開けた場所

ツアー参加者全員が一団となって歩くのではなく、各自のペースで歩きます。速い人と遅い人では開きがでますが、ガイドは先頭に一人、最後尾に一人ついて、はぐれる参加者がでないようにフォローします。悪天候の日は、なるべくかたまって歩くように言われます。

ランチ休憩はヒレレ(Hirere)滝近くのシェルターで13時頃になります。三々五々到着し、食事を終えた人から出発していきます。ガイドが暖かい飲み物を用意してくれます。この後の3,4日目も1日1回、同様の飲み物サービスがあります。Milford Hirere Shelter

16時頃に、2日目の宿、ポンポローナ・ロッジ(Pompolona Logde)に到着です。

ここだけでなく他のロッジでも同様ですが、入口にジュース、水、フルーツが置かれており、さらに、ラウンジにはコーヒー、紅茶、軽食が用意されており、自由に食べることができます。Milfordロッジ軽食

バーもあって、有料ながら、地元のワイン、ビールを飲めます。Milfordロッジのラウンジ

ラウンジはゆったりしていて、ロッジとは言うものの、設備はホテル並みです。共同ながら、シャワー室ではお湯がふんだんに出ますし、トイレは水洗です。

当日から翌朝出発までのスケジュールが掲示されています。 Milfordロッジのスケジュール

洗濯用のシンク、乾燥室もあり、かなり早く乾きますので、持ち歩く衣類は最小限で済ますことができます。

1,2,3日目のロッジは10時に電気が切れます。電気が切れたら、否応なく寝るしかありません。 筆者の場合、洗濯したり、ラウンジで同行の皆さんとおしゃべりしていると、あっという間に10時になり、独りで時間を持て余すことは全くありませんでした。

ロッジからは、明日登るマッキンノン峠(Mackinnon Pass)が見えます。筆者が訪れた1月下旬は、夜の8時半でこの明るさです。Milfordマッキノン峠遠景

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミルフォードトラックを歩いてきた(3,4,5日目)

ミルフォードトラック全行程のハイライトは、マッキンノン峠(Mackinnom Pass)越え。距離は前日と同じくらいの16kmですが、600m登って、900m降ります。

3日目

出発は前日より早めの7時30~45分。電気がつくのが6時15分で、それから身づくろい、ランチ作り、朝食で、けっこう忙しい。

ミルフォードの谷間の遅い朝。山の上部から徐々に日がさしてきます。Milford谷間の朝

断崖絶壁に囲まれて、ひっそりたたずむミンタロ(Mintaro)湖。鳥のさえずりがこだまします。Milfordミンタロ湖

出発してから約5km、2時間半ほど歩いたところから、ジグザグの登り道が始まります。よく整備されており、危ないところはありません。峠まで約3km登ります。Milford登り道

峠が近づいてきます。Milford峠近く

11時半から12時過ぎに、峠に立つマッキンノン記念碑に到着します。ここからの絶景は一生忘れられません。Milford峠の記念碑

このあたりは野鳥や高山植物の生息地になってます。Milford峠の池

断崖絶壁の上の展望台。Milford崖の上

当日泊るクインティンロッジ(Quintin Lodge)が谷底深くに見えます。Milfordクインティン・ロッジ

これまで歩いてきたクリントン渓谷は、氷河に削られたU字谷であることがわかります。Milford U字谷

しばらく歩いたところのパスハット(Pass Hut)でランチ&飲み物休憩。Milfordパスハット

下り道も傾斜はさほどきつくありません。Milford下り道

荒々しい絶壁、滝などを眺めながらの楽しい下り道です。Milford下り道の滝

この滝付近は、ミルフォードトラック最大の難所と言われていますが、木の階段が架けられ、滝を振り返りながら下ります。Milford下りの階段道

16時頃にクインティンロッジに到着します。Milfordクインティンロッジと崖

ここから往復1時間半で、ミルフォードトラック随一と言われる、サザーランド滝を観に行きます。夕食に間に合うように、16時半までに出発するルールになっています。Milfordサザーランド滝の表示

サザーランド滝は、那智の滝や華厳の滝より落差の大きい滝が縦に3つ連なって、すごい迫力です。Milfordサザーランドの滝

滝壺近くまで行くと、全身びしょ濡れになりますので、雨具の準備が必要です。

4日目

この日も7時30~45分出発です。21kmと距離は長いですが、道は平たんです。

最初は森の中を進みます。木々の切れ目から滝が見えます。頭上から落ちてくる感じです。Milford頭上から滝

濁流に架かる吊り橋を渡ります。Milford濁流を渡る

ミルフォード地方は世界でも屈指の多雨地帯。雨が降ると道は浸水して、ときには、膝まで水に浸かって歩きます。筆者が歩いた日は終日どしゃぶりでした。Milford水浸しの道
約8km歩いてボートシェッド(Boatshed)で休憩。この日はここで暖かい飲み物です。雨の日には助かります。

この日のランチは朝から約16km歩いたところ、14時くらいになります。その近くで、ジャイアンツゲート滝が轟音を響かせています。Milfordジャイアンツゲート滝

さらに平坦な道を5km歩いて終点サンドフライポイント(Sandfly Point)に到着します。ここはフィヨルドの最奥地。

ここから船に乗って、約15分でミルフォードサウンド(Milford Sound)の船着き場へ。さらにバスに乗って5分で、最後の宿、マイターピークロッジ(Mitre Peak Lodge)に到着です。ロッジとは言うもののホテルです。部屋も2段ベッドではなくツインルームです。

ラウンジからの景色。フィヨルド真っただ中。Milfordマイタ―ピーク・ロッジ

玄関前からは、海面からいきなり1600mそそり立つマイターピーク(Mitre Peak)も見えます。Milfordマイターピーク

この日はディナーの後、完歩証授与式が行われます。ひとりひとりの名前が呼ばれて、ガイドから証書が渡されます。Milford完歩証授与式

ここだけは夜10時に電気が切れることはなく、遅くまでラウンジでお酒を飲みながら、くつろぐこともできます。

5日目

最終日は8:30にバスで出発し、9:00から1時間半のミルフォードサウンドのクルーズです。ミルフォードサウンドには、宿泊施設が少なく、宿泊できる街から距離があるため、一般客は少なく、船内は半分以上ツアーの仲間たちです。

船はフィヨルドの中を進みます。途中、いくつかの滝も目にします。前日までの3日間で、大小たくさんの滝を観てきましたが、断崖絶壁から海に直接流れ落ちるのは、新鮮な気がします。Milford Soundフィヨルド

太平洋への出口まで行ってUターン。山奥を歩いた後、大海原まで達する、ミルフォードトレッキングはドラマティックな旅です。Milford Sound太平洋

ミルフォードサウンドを11時頃に出発し、車窓から変化に富んだ景色が眺められるミルフォード・ロードを通って、テ・アナウへ。観光客を乗せたバスとたくさんすれ違います。このツアーの初日のバスとも。これからミルフォードトラックを歩く人たちがうらやましくなります。

初日と同じ場所で、朝、準備したランチを食べて、クイーンズタウンへ戻ります。途中、クイーンズタウンの空港で降りることもできます。The Stationに着くのは16:00頃になります。

気象条件の悪くない日には、ミルフォードサウンドから、ヘリコプター遊覧飛行でクイーンズタウンへ戻ることもできます。追加料金はかなり高価です。

5日間の感動的な旅をできる限りヴィヴィッドに書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。予約からトレッキング当日までの注意点、持ち物についても書きました。⇒こちらへ

この記事がこれからミルフォードトラックにお出かけになる皆さんのお役に立てるとうれしいです。

 

 

 

 

 

聖フランチェスコのアッシジ

12世紀の聖人の街として知られ、世界中のキリスト教徒が巡礼に訪れる街、アッシジ(Assisi)。

キリスト教徒でなくとも、聖なる雰囲気を味わえるところです。 街はウンブリアの小高い丘の斜面に広がり、城壁で囲まれています。丘の頂上の城塞が街を見下ろしています。 アッシジ城塞

アクセスは、州都ペルージャからのバスで所要約1時間。
ローマからの直通バスもあります。
バスは街の城門の前に着きます。アッシジ門

お目当て、サン・フランチェスコ聖堂は珍しい2階建のカテドラル。上下で建築様式が異なります。 アッシジ聖フランチェスコ

内部の装飾画をゆっくり鑑賞しましょう。外は巡礼者や観光客で賑わっていても、中は静寂に包まれます。

街は歩いて回れると、ガイド本には書いてありますが、アップダウンがあって疲れます。 こんな時は街のあちこちにあるバールで休憩。地元ウンブリアワインが飲めます。

街の端から城壁越しにウンブリアの緑の平原を眺めながらの味わいは格別です。アッシジ街の端

街の入り口、大通り、聖堂は観光客でいっぱいですが、街のはずれに来るとイタリアの田舎の静謐さが味わえます。

(訪問日:2014年5月22日)

2000年の歴史を感じる街、チェスター

イングランド北西部の街、チェスター。
紀元1世紀ころに今のイギリスに進出したローマ帝国軍が築いた基地から始まった街です。

街の四方を囲む城壁は遊歩道になっています。のんびり散歩して、街の様々な表情を眺められます。Chester城壁

ローマ後のチェスターは、街の脇を流れるディー川(River Dee)の水運を利用した商業都市として栄えました。↑この城壁の下はディー川につながる運河。

4つある城門をくぐってチェスターの街に入ります。
↓これはイーストゲート。Chesterイーストゲート

街の中の道はローマ式の碁盤目状になっていて、歩くのにわかりやすい。4つの門から街の中心に向けて伸びる通りがぶつかる交差点が、街の中心、ザ・クロス。Chesterザ・クロス

ザ・クロスの周辺の商店街が独特。ロウズ(Rows)と呼ばれ、メインストリートの2階がアーケード街になっています。雨が多いこの地方ですから、ぬれずに買い物できるようにということです。Chesterザロウズ

タウンホール。観光用に公開もされていますが、今もさまざまなイベントに使われています。Chesterタウンホール2

The Assembly Room。なんと訳すのでしょうか。晩餐会や結婚式に使われているそうですChesterAssemblyRoom

10世紀に建てられ、その後、改修が続けられたチェスター大聖堂。Chester大聖堂

中は壮大な空間です。一部がカフェになっています。昔は修道僧たちの食堂だったそうです。Chester大聖堂内部

城壁の外に残るローマの円形劇場跡。 Chesterローマ遺跡By Alex Liivet

☆チェスターへのアクセス

ロンドン(Euston)からは列車で約2時間、 ビジネスで訪れることが多いマンチェスターから約1時間半、リバプールから41分。

駅を降りてから旧市街の入り口イーストゲートまで歩いて約20分。バスもあります。

☆泊るには

ホテルは、駅前からイーストゲートに向かうシティ・ロード沿いに数軒、高いのから安いのまで並んでいます。旧市街の中にも少ないながらあります。

 

トスカーナの塔の街、サンジミニャーノ

サンジミニャーノ(San Gimignano)は美しいトスカーナのいなか街。このあたりの中心都市フィレンツェは観光客でごったがえしていますが、郊外に出ると、ゆるやかな丘が続くのどかな田園風景と城壁に囲まれた中世が残る街に出会えます。その中でもイチオシは塔の街、サンジミニャーノ(San Gimignano)。

街中心のドゥオーモ広場は、中世の風情ある建物に囲まれています。まるで時が止まったかのような雰囲気です。サンジミニャーノ塔
中世の時代に栄えたサンジミニャーノでは、当時の貴族や地元富豪たちが競って高い塔を建てました。サンジミニャーノ塔と野原

最盛期には72本あったと言われています。今も残る塔の上からは、密集した石造りの建築群が、周囲の緑の野に浮かんだ島のように見えます。サンジミニャーノ塔の上から

地元のワインをテイスティングさせてくれるバー。 サンジミニャーノワインショップ

4種類おつまみ付でした。サンジミニャーノワイン

サンジミニャーノの街のメインストリートのひとつ、サン・ジョヴァンニ通り。バス停近くの城門からドゥオーモ広場まで緩やかな上り坂が続きます。 サンジミニャーノ大通り2

歩きながら左右のお店を覗くのが楽しい。 観光客で混んでないのがいい。

☆サンジミニャーノへのアクセス

フィレンツェからバスです。直通はなく、途中、ポッジボンシ(Poggibonsi)で乗り換えになります。最短で所要1時半。バスの接続で待たされると2時間半くらいかかることもあります。フィレンツェ市内で渋滞にはまると、さらにかかることもあります。ポッジボンシまでは列車でも行けます。

バスはサンジミニャーノの城門のひとつサン・ジョヴァンニ門の近くに着きます。門をくぐったところにあるサン・ジョヴァンニ通りの緩い坂道を上がっていくと街の中心、チステルナ広場、ドゥオーモ広場に出ます。

フィレンツェに泊って日帰りで訪れる観光客が多いですが、ここはぜひ街の中で一泊することをお薦めしたい。日帰り客が帰った後、夕方から朝にかけて、静寂の中で街を歩いて、中世気分に浸れます。

(訪問日:2014年5月20日)

ワルシャワで何を観る?

ポーランドの首都、ワルシャワ、と聞いて、なにを思い浮かべますか?
ピアノ好きな人はショパンでしょう。 古い世代の人は東西冷戦期の「ワルシャワ条約機構」を思い出されるでしょうか。 最近では、経済成長が著しく東欧の優等生と呼ばれていることか。

☆美しい旧市街!

ワルシャワ歴史地区として世界遺産にも指定されている旧市街。その中心の広場。 ワルシャワ旧市街広場

この広場を含む約1キロ四方の旧市街は、中世の美しい建築が建ち並び、楽しく街歩きできます。建築物として一番の見どころは、この広場から数分南へ行ったところの旧王宮です。

ワルシャワの街は、第二次世界大戦中によって灰燼に帰しましたが、ワルシャワ市民たちは、昔の絵画や町の破壊を予期して人々が描いた スケッチ、写真などをもとにして、レンガのひびに至るまで丹念に修復し、中世の町並みを復活させました。あまりに見事な復元で、造り物という感じが全くしません。

バルバカン門。 旧市街への南の入り口です。観光客を乗せた馬車が行き交います。ワルシャワ門1

このあたりで食べられるポーランド料理、ピエロギ。餃子みたいです。 これに限らずポーランド料理は美味しい。 ワルシャワピエロギ

☆旧市街以外では

訪ねてみてわかったのは、ワルシャワの街全般はかなり殺風景なこと。空港から街に向かうバスの車窓からは、社会主義特有の、機能的でのっぺりしたビルがたくさん見えます。街中に入ってからもです。
街中では最も高い展望台、文化科学宮殿からの眺め。ワルシャワ全景1

これは1950年代にソ連によって建てられ、スターリンの贈り物と呼ばれています。今もワルシャワのランドマークになっており、重々しいながら、風情のかけらも感じられない、周囲を威圧するような外観です。

旧市街は、殺風景な街にぽっかり浮かぶ島のような一角です。

旧市街から南方にバスで十数分行ったところにある、市民の憩いの場所、広大なワジェンキ公園にくじゃくが美しい羽根を広げていました。ワルシャワくじゃく1

ショパンの足跡を巡るとか、コンサート・オペラを聴くのでなければ、ワルシャワ観光は丸1日あれば十分でしょう。

☆ワルシャワへのアクセス

2016年からポーランド航空の直行便ができました。成田を午前中に出発し、夕方にはワルシャワに到着できます。ヨーロッパ主要都市で乗り継いで行くこともできます。最も短時間で行けるのが、ヘルシンキ経由。ヘルシンキからワルシャワへは、朝夕1便ずつあります。

ドイツから列車で行くこともできますが、かなり時間がかかります。

スイスを存分に楽しむコツ

国中どこに行っても風光明媚な景色で満ちた国、スイス。全世界で人気の観光地です。ほぼ全土を個人旅行した経験から、パックツアーに参加せず、個人で計画を立てて旅行される方のための、旅のコツをご紹介します。

まず、プランニングにあたっては、必ずセカンドプランを用意しましょう。

数か月前から気合を入れて計画を練って、旅行期間中の旅程をすべて確定させてから出かける人がいますが、スイス旅行ではそれはやめたほうがいいと思います。なぜなら、
スイス旅行のお楽しみの多くは、山岳地帯の絶景スポットですが、そこで感動を味わえるかはお天気次第からです。

例えば、
①アイガー北壁を貫く山岳鉄道でユングフラウヨッホへ登る
②ツェルマットから登山電車でゴルナーグラートに登ってマッターホルンを眺める
③氷河特急の車窓から山岳風景のエッセンスを楽しむ
④ベルニナ特急でアルプスと3大氷河を間近に眺める
は代表的な観光スポットで、①などは麓から往復するだけで2万円以上かかりますが、登ってみても、天気が悪いと周囲はまっ白で何も見えず、がっかりすることになります。

山の天気は直前、場合によると当日までわかりません。天気の良い日を選んでいきましょう。そのためは、
天気に応じてどこに行くかを臨機応変に決められる柔軟なスケジュールにしておくことが大切です。これは個人旅行だからできることです。ニーダーホルン

これはニーダーホルンの展望台。若干雲がかかってましたが、トゥーン湖とベルナーオーバーラントの絶景を楽しめました。もう少し天気が悪いとすべて霧の中で何も見えなかったでしょう。ユングフラウヨッホ、リギ、ピラティスなどの展望台や峠めぐりでも同様です。

出発直前、できればスイスに着いてから、天気予報をチェックしてプランニングするのがベストですが、旅行前の計画がないと不安な方は、
天気が悪くても楽しめるところを見つけておきましょう。

例えば、
⑤かわいい街を歩いておいしいものを食べる
⑥大きな街の美術館、博物館めぐり
⑦コンサートを聴く
⑧湖の遊覧船
⑨シャーフハウゼンのラインの滝
⑩ラヴォー地区でスイスワインを飲む
などです。⑤で私のお薦めは、シュタイン・アム・ライン、ベルン、マイリンゲンなどです。⑧はルツェルン湖、トゥーン湖などです。

トゥーンはインターラーケンとベルンの中間にあって、超人気の①に行けない日にはお薦めです。 トゥーン

ルガーノの小さな教会で室内楽のコンサートを聴きました。北部で天気が悪い日でも列車で1.5~2時間かけて南部に来ると天気が良いことがあります。ルガーノコンサート

スイスパス(鉄道、バスのフリーパス)を買って、当日泊るところは当日決めるのもいいです。スイスは観光国で、宿泊施設は豊富にありますから、夏のハイシーズンの人気観光地や特別なイベントがある日を除いては、泊る場所が見つからないということはありません。めざす街に見つからなかったとしても、鉄道で10~30分くらい移動して別の街に行って探せばいいのです。

ひとつのホテルに数日滞在して、そこを起点にいろんな観光スポットを往復したい方には、ルツェルンかベルンをお薦めします

スイスのほぼ真ん中にあって、多くの観光地にアクセスが便利で、代替プランで行ける場所も多く、かつ、街そのものが魅力的だからです。
↓ベルンの街Bern大通り

限られた日程でいろんなところに行きたいからといって、滞在期間中の全移動ルートを決めて、各日別々の街にホテルを予約しておくというのはやめたほうがいいです

人それぞれの旅行スタイルに応じて旅するのがいいと思いますが、できるだけベストなコンディションで、スイスの絶景スポットを味わってほしいと願っていろいろ書き連ねました。少しでも皆様の旅の助けになれば幸いです。

スイスワインの里:ラヴォー地区

日本ではなじみのうすいスイスワイン。
その産地、ラヴォー地区では、レマン湖から急にせり上がった斜面に一面のブドウ畑が広がり、眼下の湖とその先のアルプスの高い峰々の眺めを楽しめます。 このあたり一帯は世界遺産に登録されています。ラヴォー地区のブドウ畑

ワインの名産地はたくさんありますが、ここの景色のすばらしさは格別です。 舗装された小道は観光客用のハイキングコースであるとともに、ブドウ栽培農家が摘み取ったぶどうを運ぶ道でもあります。

斜面に佇むワインシャトーを訪れ、テイスティングさせてもらいました。

DSCF0377

ちょうど歩き疲れたところで、山と湖の絶景を眺めながら爽快な白ワイン。DSCF0372

生産ロットが少ないため輸出にまわす余裕がなく、ほとんどが国内で消費されてしまいます。そのため、日本ではほとんど見かけないのです。

☆ラヴォー地区へのアクセス

近くの一番大きな街はローザンヌです。ラヴォー地区にはホテルはほとんどないので、ここを起点にプランニングします。 ローザンヌへは鉄道で、ジュネーブから35-50分、ベルンからは1時間6分です。

スタートは丘の上部の村にするのがいいでしょう。⇒地図
・グランヴォー(ローザンヌからベルン方面にローカル列車で8分)
・シェーブル(ローザンヌから湖沿いの幹線路線上を13~20分でヴヴェイへ。ヴヴェイから丘を登るローカル列車で8分)

斜面を辿りながら徐々に湖に近づいてゆき、湖沿いの幹線路線上のローカル駅(リュトリー、キュリーなど)を終着点にするのが便利です。シェーブルから出ているミニトレインに乗ってハイキングコースを巡ることもできます。

ワイン畑の道すがら、テイスティングできるワイナリーがあるので、個人でもまわれますが、ローザンヌからのワイナリー巡りツアーに参加する方法もあります。

観光でもビジネスでもジュネーブを訪れる方は多いと思いますが、ジュネーブからの日帰りエクスカーションにいかがでしょうか。また、ユングフラウヨッホやマッターホルンなどの標高が高いエリアが悪天候の場合の代替プランとしてもお薦めです。

スイス旅のコツについては、⇒こちらへ