機内食でエアラインを選んだりはしませんが、機内食は海外旅行の楽しみのひとつですよね。日本発着便を中心に筆者が食した機内食をご紹介します。搭乗したのはすべてエコノミークラスです。
最近の機内食ベスト1はJAL
2016年5月、14:15カナダのバンクーバー発、成田に翌日16:30到着のフライトで、出発して1時間半後のランチ。最近では稀な品数の多さ。味も良い。他のアメリカ/カナダ便、ヨーロッパ便でもこれくらい出ます。
2013年6月に乗った11:00パリ発。羽田に翌朝6時過ぎに着きます。出発後、2時間くらいで出てきました。
ハーゲンダッツとみそ汁をいっしょに持って来るのはどうかと思いますが、味には大満足。ワインもおいしくて、約12時間のフライトで赤白赤と3杯飲みました。
機内食ベスト2はトルコ航空
2014年9月、夜中の1:00にイスタンブールを出て、翌日18:30成田に着く帰りの便で、出発後、1時間半くらいで出てきました。やはりケバブ。手作り焼き立て感があって、うまい! ワインはフランス産でした。
成田に着く2時間くらい前にもう一食。到着前は軽めのが多いですが、ここのパスタはけっこう食べごたえありました。
ベスト3は美食の国のエールフランス
2013年9月、21:45成田発で、翌早朝にパリ着。今は羽田発になっています。
まず1食目。食に対するフランスのこだわりが垣間見えます。メインは「豚肉のプレゼ、パプリカソース」。凝ってますね。いんげんにしっかりソースがしみ込んでいるのは、エコノミーでも手抜きはしないということ。
翌早朝4時すぎにパリに到着する前にもう一食出ますが、乗継便まで数時間待つための腹ごしらえにはこれくらい必要です。早朝のCDG空港は食べる場所がほとんどなく、しかも高いので。
エールフランスがいいのは、エコノミークラスでもシャンパンが出てくること。但し、途中で品切れになることもあるので、早く配られる席を選びたい。
但し、エールフランスの機内食は、年々、簡素になってきています。相変わらず美味しいのですが、品数が減りました。これは2023年11月、夜中の1時に羽田発、朝7:55パリ着の14時間50分の長いフライトの1食目。
パリに着く直前の2食め。手前の袋の中は温めたソーセージサンドでした。おいしいのですが、約10時間ぶりに食事には不足です。コロナ禍で傷んだ財務改善のためかコスト削減が露わになっています。
JALのライバルANAの機内食は?
エコノミーの機内食では質量ともに張り合うつもりはさらさらないようですが、それなりに充実しています。
2016年9月、11:05羽田発、同日16:25パリ着の1食目。800円くらいの定食って感じです。「たっぷり満腹弁当」とうたっているほどにはボリュームはありませんが、味には満足しました。
パリに着く2時間前に出たエッグベネディクトは美味しかった!
アラブっぽさはない、エミレーツ
ここ数年、大型機を揃えて拡大路線をつき進むUAEのエミレーツ航空。行きは夜に日本発、翌朝、ドバイに着いて、短時間の待ち時間で、ヨーロッパなど多くの都市に乗り継げます。残念ながら、エコノミーではアラブ系の料理は食べられないようです。
2019年6月、深夜0:30羽田発の1食目。日本発着便では肉と魚からのチョイスです。どちらかが和風、もう片方が洋風になっています。
「和風ハンバーグ、ごま油の炒飯とアメ色タマネギを添えて」を選びました。夜食なので量的には少ないですが味は良い。
2食目。約11時間のフライトでドバイに着く1時間半くらい前に出ました。
東京-中東に1日2便の夜行便を飛ばしているのは、隣国のカタール航空も同様ですが、1回めの「主菜+副菜+パン+スイーツ」、2回目の「主菜+フルーツ+パン+明治ブルガリアヨーグルト」の構成は同じでした。但し、カタールは2回目のパンがクロワッサン、水ではなくオレンジジュースという違いはありました。
乗り継いだ後、ドバイからヨーロッパ各都市への5~7時間のフライトでは機内食は1回だけです。これはドバイ8:00発ザグレブ行きの朝食です。
トランジットを挟んで似たような朝食を2回食べることになりましたが、2017年に9:45発のミラノ行に乗った時は朝食ではなくランチでした。
薄味のルフトハンザ
日本路線に限らず、すべてに味付けがうすいのがルフトハンザの特徴です。
2014年6月、18:20フランクフルト発、翌日12:15羽田着。離陸後約2時間後に出てきた夕食。メインは「サワー・ビーフグーラッシュ、ポテトダンプリングと赤キャベツ添え」。ルフトハンザは日本路線の機内食に必ず日本料理を最低1品入れるのがポリシーのようです。以前はいつもソバでした。
羽田着陸の約1時間半前のランチ。すき焼きでした。
これでは腹ペコ、フィンエア
2015年8月、17:15ヘルシンキ発、翌日8:55成田着。離陸して1時間半後くらいに出てきました。以前より味は良くなりましたが、量に不満が残ります。簡単でもいいからサラダがほしい。デザートは小袋入りの菓子でごまかしている。
9時間近いフライトなので、もう少しあってもいいのでは。 パンを2個もらいましたが、すぐにお腹減りました。「フィンエアの時はスナック菓子類を持ち込んだほうがいい」と客に案内するパックツアーの添乗員もいます。
やはり量が少なすぎる、カンタス
オーストラリアに行く時のファーストチョイスですが、カンタスの機内食も少なすぎ。
2018年4月、19:55成田発、翌日5:55ブリスベーン着の9時間のフライトの1食目はディナーとは名ばかり。
ディナーを済ませてから乗れってことね。でも、オーストラリアワインはうまかった。
到着2時間くらい前に朝食、というより「おやつ」です。
手抜きのブリティッシュエアウェイズ(BA)
2015年8月、10:55成田発、15:25ロンドン着。離陸して約2時間後のランチ。 ひどいと言うほどではありませんが、メインは手抜きが見え見え。デザートで勝負ということか。
ワインに感動! ニュージーランド航空
ここの魅力はニュージーランド産ワインを赤白2種類ずつ持ってきて、選ばせてくれること。4杯飲み干すのもOKです。
2017年2月、9:55オークランド発、同日16:45成田着の1食目。
2食目は1食目とほとんど差がない。約11時間のフライトでランチを2回食べる感じです。
妙な配り方するアエロフロート
2018年6月、12:00成田発、16:00モスクワ着の10時間のフライトの1食めのランチ。味には満足、しかし問題あり。飲み物を配られて30分~1時間後に食事が配られるのですが、食事と同時に飲み物を持ってこない。最初の飲み物を飲み切っていれば、飲み物なしで食事をしなければならない。ロシアのレストランで食事しているロシア人はたくさん見ましたが、飲み物抜きでひたすら食っている人はいなかったぞ。
モスクワに着く1時間半前に2食め。
短いフライトでも充実、キャセイ
2015年12月、16:20香港発、21:05羽田着のキャセイパシフィック。5時間足らずのフライト時間ですが、夕食時間にかかっていたので、もう1品欲しかったところです。味はまずまずでした。
ひどい機内食、ワーストはユナイテッド
2014年10月、11:15サンフランシスコ発、翌日14:15成田着。
食事を配ってから、飲み物を配る。逆だろ! その間約20分。量はOKだが味は大味アメリカン。アメリカのエアラインだからそれはよしとしよう。でも、熱くなったメインディッシュの上にバターを載せて液状化はひどい。客室乗務員はガムを噛みながら食事を配っている。
着陸前1時間きってから出てきた2食めはまずまずの味。でも、食後、トイレに行く時間ないだろ。もっと早く出せよ。
大西洋を越えるフライトの機内食
2014年6月、ルフトハンザで22:10フランクフルト発、リオデジャネイロに翌日早朝に着くフライトの一食め。パスタがすごく美味かった。
リオに着く前の朝食。少量だけど青系野菜を混ぜてくれているのがうれしい。
ヨーロッパ域内の短距離フライトの機内食
2014年9月、10:30ミュンヘン発、14:05イスタンブール着のトルコ航空。2時間半のフライト時間でこれだけ食べさせてもらえれば満足です。トルコ名物ケバブ、チキンに彩り温野菜が付いたメインの味付けが絶妙でした。
2015年8月、11:30ロンドン発、16:25ヘルシンキ着のブリティッシュエアウェイズ。フライト時間3時間なのにサンドイッチと菓子パンだけ。どうせこんなものだろうと予想して、スナック菓子を買っといてよかった。同じランチ時でフライト時間もほぼ同じなのに、トルコ航空との差は歴然。
フライト時間がさらに短く1時間くらだと、飲み物+サンドイッチ1個が普通です。時間がなくて、機内で食事を済ませたい時は、パンなどを買って乗り込むのがいいでしょう。
さて、いかがでしたでしょうか。かなり差がありますよね。どこまでエコノミーの機内食にこだわるかは各社のポリシーによるのですが、あからさまに手抜きが見られると、がっかりします。逆に機内食がおいしいと、航空会社にとっては収益性が低いエコノミー客へのレスペクトが感じられますね。