アンドラ(Andorra)という国を知ってますか?
アンドラはフランスとスペインを分けるピレネー山脈の中にある小さな国。面積は東京23区より小さく、人口は約7万人です。
大金持ちが資産を隠す「タックスヘイブン」として、消費税なしの買い物天国としても知られていますが、私はそういう目的でなく、山々にかこまれた風光明媚な風景、美しい街並みを味わいに行ってきました。(2016年9月)
☆首都のアンドラ・ラ・ベリャ(Andorra la Vella)
首都と言うより、ちょっとした高級リゾート地の趣きです。国会や官公庁の建物は、おしえてもらわない限りどれだかわかりません。
アンドラ・ラ・ベリャで最もにぎやかなメリチェイ(Merixtell)通りにはホテルや様々なお店が軒を連ねています。アンドラは消費税がないお買い物天国。ヨーロッパ諸国の消費税は20%近くある国もあるので、かなりのお買い得です。スペイン、フランスからショッピング目的で訪れる人も多いのです。
このメリチェイ通りが川をまたぐあたりがアンドラ・ラ・ベリャの街の中心で、観光案内所も川に面した広場にあります。(⇒地図)
☆アンドラ国内をまわるのには?
アンドラ・ラ・ベリャを中心にローカルバスが国の隅々まで運行されています。アンドラ・ラ・ベリャの観光案内所でバスの時刻表をもらえます。アンドラ・ラ・ベリャからの1日/半日ツアーも、曜日ごとに異なった場所に催行されています。(⇒アンドラバスツアー)
☆山岳リゾート、アリンサル(Arinsal)
アンドラ・ラ・ベリャから車・バスで約30分のアリンサルは、冬はスキーでにぎわうアルペンリゾートです。
スキー場に向かう広い道沿いにたくさんのホテル、リゾートマンションが立ち並びます。
山が迫る横道に一歩入ると、石畳の坂道の両側に民家が身を寄せ合うように並びます。
街の中心の広場は、木組みの美しい家々に囲まれています。 山間の小さな村ですが、3つの異なった表情のコントラストがおもしろい。
☆ひなびた村、オルディーノ(Ordino)
アンドラ・ラ・ベリャから車・バスで20分くらいの小さな村、オルディーノは、リゾートの雰囲気はほとんどない鄙びた村です。観光地化されていない素朴な雰囲気が味わえます。
通りから頭を出すのが、石造りのSant Corneli教会。内部は質素な造りです。
夏場はテラスのレストランでの食事が楽しい。自然のまっただ中という感じです。
民家に描かれた美しい絵。周囲の山々に溶け込んでいます。
☆アンドラへの行き方
アンドラには空港がありません。鉄道も通ってません。アクセスはバスだけです。アンドラ・ラ・ベリャのバスターミナルは、川の南に隣接したセントラル公園のすぐ南に、2つのバス会社がそれぞれターミナルを持っています。2つの距離は50mくらい。観光案内所がある広場から徒歩5分です。(⇒地図)
最寄りの大都市はスペインのバルセロナ、フランスのトゥールーズ(Toulouse)です。
バルセロナからのほうがバスの本数は多く、2つのバス会社が、合わせて1日約10~15便を運行しています。発着は、
①空港
②サンツ駅横(駅に向かって右側)のバスターミナル
③北バスターミナル
の3つで、所要時間は3~4時間です。
フランスのトゥールーズ駅横のバスターミナルからは1日2~3便が発着しています。途中、トゥールーズ空港にも寄ります。所要3時間15分。
トゥールーズからピレネー山中に分け入る鉄道のロスピタレ= プレ=ランドール( L’Hospitalet-prés-l’Andorre)駅へのバスも1日2便あります。
☆アンドラで泊る
交通の要所でお店も豊富なアンドラ・ラ・ベリャで泊る場合は、なるべく上層階をリクエストしましょう。部屋から街を囲む山々の風景が眺められます。朝、日が昇る直前の峰々の色の移ろいは、観ていて時間がたつのを忘れます。
これは筆者が泊ったメリチェイ通りのホテル。通りとは逆側の高層階からこんな景色が眺められました。
アンドラ・ラ・ベリャの他にもホテルはたくさんあります。国中ホテルだらけと言ってもいい。リゾート立国だけのことはあります。但し、冬のスキーシーズン以外は閉まっているホテルもかなりありますので、事前の確認が必要です。
さて、いかがでしたでしょうか?
アンドラは、マイナーな小国を訪れるマニアック旅の方だけでなく、スペインの超メジャー観光地バルセロナに滞在した際にも立ち寄れます。お天気が良ければ1泊2泊の遠出で、のんびりした休日をアンドラで過ごしてみてはいかがでしょうか。